サマータイム Ⅱ

 ドイツでのサマータイムの失敗! 
 私がドイツで農業実習していた年は1982年、当時サマータイムから通常のタイムに変わるのは9月の最終日曜日でした。当時私たちドイツで実習していた日本人実習生8名は、月遅れの2週間の夏休みをもらい世界最大のビール祭り:ミュンヘンのオクトーバーフェスとを満喫していました。
 時間変更の前日オクトーバーフェストで大酒を飲み、大騒ぎをし翌朝、一番の電車で有名な白鳥城:ノイシュバンシュタイン城を訪問すべく二日酔いの重い頭で6時発の電車に間に合うよう1km離れた駅に駆け足で向かいました。
 駅に到着したのは6時一寸前、どうにか電車に間に合ったと安堵すると同時に電車を待っていましたが5分待っても来ません。もしかすると、我々が着く前に電車は出発したのではないのか?ドイツの田舎の駅はほとんどが無人駅、日本のように改札が有るわけではないので、駅員に確認することできません。ひょっとしたら日曜なので電車は運休なのか?とも思ったりして試行錯誤すること更に20分、次の電車が6時半なのであと5分待てば来るだろうと待っていましたが、6時半を過ぎても電車は来ません。そればかりか我々以外誰も駅にやって来ません。駅の時計も確かに6時半を示している。どうしたのだろうか?まあホテルに戻り出直しそうと1kmの道程をまた引き返しホテルに到着。
 7時前でありながら未だホテルの人は誰も起きていません。きっと日曜日なので朝寝坊しているのだろう?と判断し7時半頃まで待っていると、ようやくホテルの人が起きてきて「グーテンモルゲン」「一体今日は何なんだ?電車は来ないし7時半まで寝ていて一体どうしのだ?」と聞くと「今日から通常の時間に戻ったのだ、今は6時半だ!」と言われようやく1時間半以上のもやもやが晴れ、結局1時間半遅れの7時半の電車で白鳥城へ向かいました。二日酔いなのか時差ボケなのか分からない不思議な一日の始まりでした。
 いずれにしてもサマータイムに関わるドイツでの最初で最後の失敗談でした。おしまい