内橋克人講演より 2 情報化とは

 内橋さんの講演会でスエーデンやフィンランドの情報による社会改革の話を聞いた。
 スエーデンでは福祉医療が進んでおり、日本よりも早く高齢化を迎えた国である。日本よりも国土が広く約1.2倍、人口は900万足らずの国であるので、日本同様無医村の村落もあり、当然独居老人も多く、現在日本が抱える中山間地の医療福祉が抱える問題に直面した国である。
 内橋さんの話は、
 「スエーデンの老人の方々の腕にはアームバンドが装着されており、アームバンドにはその老人の血圧、脈拍数等健康データーが刻々と刻まれている。もし何かあった時、老人はそのアームバンドのボタンか何か?を押せば、直ちにストックホルムの中央管理センターに連絡が行き、同時に、その老人の健康データーも自動的に送信される。センターは直ぐにGPSでその老人の所在を把握し、医療・介護関係者をそこへ急行させると同時に健康データーを分析し、搬送可能な病院を決定、その病院での受け入れ準備態勢を取らせる。」という。正に情報化が社会福祉の向上充実を可能にした素晴らしい先進事例であると思う。

 さて、日本の情報化はどうでしょうか?
 先日新聞折り込みで「地上デジタルテレビ早わかりガイドVol.3」が届きました。2011年7月24日でアナログ放送終了、デジタル対応出来なければこれまで使っていたテレビはお払い箱になってします。
 では、デジタル放送のメリットはというと、
1.ハイビジョンが楽しめる
2.双方向サービスが可能になる
3.いつでもニュースや天気予報が見られる
4.録画予約が簡単になる
 はっきり言って、2.の双方向サービス以外は、これまでのアナロやっていたサービスとどれほどの違いがあるのか?結局は、テレビ局やテレビメーカーの為に断行される制度ではないかと思わずにはいられません。
 例えば双方向サービス等は、医療や福祉そして教育に積極的に使えると思うが、そのようなソフト、コンテンツの提案、説明は全くなく「視聴者参加型のテレビが楽しめる」などという本当に馬鹿げた、そして国民を馬鹿にしたような件:くだりしか記載されていない。
 スエーデンのように情報化の進展により福祉や医療のサービスが向上するといった内容であるばデジタル化は賛成だが、このような内容ではーーー
 日本人、日本の政治のレベルの低さ、そして北欧の子ども達の学力が日本を上回るようになったのも頷ける、ひとつの事象ではないかと思う。