福岡の判決

 昨日福岡市職員が起こした交通事故の判決が出された。多分、一般国民は懲役7年6ヶ月という判決に不満、不信、そして落胆を感じた人は少なくないと思う。何度となく繰り返して放送された昨年の事故の惨状、そして両親の思いを聞いた人であれば、懲役25年という最高刑が判決されるのが当然であると思う人は少なくないはずであり、実際私も両親の悲しみと突然の事故、それも相手が泥酔していたことで、一瞬にして可愛いわが子を失ったことへの残された者、特に親の恨み如何程のものか、当事者でなければ分からないと思うが、酔っ払い運転を根絶するためには、より重い刑を判決してもらいたかったように思う。
 しかし、裁判官が下した判決、判断は法律とこれまでの捜査に基づいてなされたものであり、そのことについては感情論で判断されるべきものではないと思う。
 今後,今回の判決を巡って、さまざまなマスコミ報道がなされ、見解が出され、これらの判決を下した裁判官への批判の声が出るのではないかと懸念している。
 しかし、このことについては、裁判官の責任であるのだろうか?裁判官が非難されるべきことなのかと?大きな疑問が残る。
 事故当時、警察の初動対応はどうであったのか?
アルコール検知の方法はどうであったのか?ドイツでは血中アルコール濃度をもって検知するのに、大量の水を飲むことで検知できないような方法でやっているのには驚いた。もっと理論的そして科学的な検知方法をとるべきかと思うがーーー。
 また、このような不条理かつ一般国民が理解できないような判決が出るような、法律に問題があるということも良く検証すべきではないかと思う。
 法律を作るのは国会であり、今回の判決はまさに法律の不備に大きな原因があると思う。
 裁判官は法律に則って判決を下したわけであり、決して、被告の側に立ってのことではないということを我々国民は理解しなければならない。
 是非、世論をおかしな方向に先導するのではなく、法律の不備、警察の初動対応等について問題提起することをマスコミに望みたい。