政治家の資産公開

 県関係参議院議員の資産公開が新聞に掲載された。「土地、建物、金銭信託、預貯金、有価証券、自動車、美術工芸品など、そして貸付、借入金」に至るまで細部に渡っての公開である。
 一見するに参議院議員は大変なんだな〜、随分資産が少なく、そして借金が多いのだな〜というのが実感である。
 自動車なども1台所有が主であるが、通常会合などに出席される時は黒塗りの運転手付き高級車で来られるのが常のように見受けられるが、一体それは誰の自動車なのか?という疑問もわいてくる。
 また、資産合計が2590万円という議員から806万円という議員までおられるが、一方借入金は5079万円とか3575万円であり、資産から借入金を差し引きすれば殆どの議員が借金生活を送っているような状態である。また、資産総額を超える借金をどうやって借りているのかも興味のあるところである。
 今後どうやって返していくのか?借金をしなければ選挙に勝てないのか?という感は免れないし、国会議員ともなればそれなりの付き合いもせねばならないから、今後も借金はどんどん膨らんで行くはずであるがーーー最終的にはサラ金から借りなければならなくなるのか?他人事であるが心配になってしまう。そんなにしてまで議員になること、自己や家族を犠牲にしてまで政治家をやるエネルギーはどこからわいてくるのか?知りたいところである。
 因みに昨年4月の統一地方選挙後、新潟市議会議員の資産公開が新聞に掲載された時、『今後長岡市議会議員も資産公開しなければならないのか?と思い確認したが、政令市の議員のみが対象』とのことでほっとしたと云うのが当時の思いであった。幾ら政治家とは家、車の所有台数から貯金の多寡まで全く関係ない人に公開しなければならない義務は果たしてあるのだろうか?公開の線引きが政令市会議員は必要で、それ以下の規模の市議会議員は必要ないという判断はどこから来るのか?も明確ではにように思えるが、果たして資産公開が一体どのような意味があるのか分からない?
 何れにしても、今回の資産公開を見て感じることは『金のかからない選挙、そして金のかからない政治活動』の実現を目指して、今ある態勢を見直さなければならないとかと思う。