日本の大企業

大手企業の営業の方と話をした。
その企業は、この2月から新潟の支店を閉鎖し、関東支店に統合するとのこと。その統合により総務関係の業務を一元化し効率化を図るとのことであった。
 これまで新潟支店で働いていた人たちは、新潟県内の営業所を回っていたが、今後はその範囲が関東となり、群馬や埼玉、栃木などへの転勤の可能性もありうると云っていた。
因みに、その企業は昨年会社始まって以来の売上高を記録したとのことで、お得意さんを回ると「お宅さんの会社は景気が良くて、給料も良いのでしょうね!」と異口同音に言われるとのことであるが、現実はというと益々合理化が進められ、役に立たない年輩者は単身赴任を命じられ、これ以上の昇級は期待できない!等、辞めろといわんばかりの対応をされたりしているとのこと。
特に45歳から55歳の私くらいの年代への風当たりが強いとのことである。私の年代といえば、給料の定期昇給を見込んで住宅ローンを組んだ人も少なくないはずである。
給料は据え置き、子ども達の教育経費は今後益々必要になる、そして、ローンの金額は上昇する。会社は大きくなり、単身赴任も覚悟せねば首になってしまうと不安を抱えながらの生活は正に悲痛な状況である。
利益が上がっているのだから、その利益をもっと社員に還元できないものだろうか?と思うが、一体利益は何処へ行ってしまうのだろうか?
経営の合理化、人材の適正配置、新技術の導入等で、企業もそして自治体も利益追求に今は懸命で、空前の利益を上げている企業も昨今少なくない。企業は栄えるがそこで働く社員は大変な思いをする。
正に企業は誰のためにあるのか、そこで働く社員は誰のために働いているのか、訳が分からないおかしな現代社会に大きな疑問を感じた。