成人式

 今日は成人の日である。以前は小正月の15日が成人の日であり、1月15日に皆で祝ったものだ。しかし、ハッピーマンデーならぬ訳の分からない制度が導入さてれてからは、第2日曜日の次の月曜日が「成人の日」となってしまった。
 因みに、雪国の長岡では、一番天気が良く、そして二十歳になった青年が帰郷し参加し易い5月3日:憲法記念の日に成人式の式典を行っている。
 昔は1月15日の午後NHKの恒例番組「青年の主張」が楽しみであった。子どもながらに「青年の主張:私の選んだ道」を聞きながら、自らの将来に夢を馳せたものであった。
 その内容は『貧しい中で努力し、社会福祉の為に貢献したり、今後貢献したいというもの』『身体的や経済的に困難な中、地道な努力をしている』というのが主張の趣旨であり、涙なくしては聞けないような内容で国民皆が感動したものであった。
 しかし、その青年の主張も何時終ってしまったのか?今それらの純粋無垢な主張を聞いてたら、きっと『何を言ってるんだ!馬鹿馬鹿しくて聞いてられない!要領が良いものが偉くなるのだ、金が無ければダメなんだ』等というような感想が出るくらい、昨今は、真面目や地道な努力ということが報われない社会となってしまったのは、本当に嘆かわしいものである。
 近年は、毎年人口の約1%が成人を迎える。本来であれば日本人の平均寿命を80歳とすれば、算数的に云えば100÷80歳で1.25%以上の若者が成人を迎えるのが正常であると思うが、正に少子高齢化を反映している数字である。
 今二十歳を迎える青年に対して、社会保障の関係から少子高齢化を憂いても全く意味は無い。これらの少数精鋭の若者が社会に夢を持って生き日本のため世界のために端楽(はたら)いてくれるような成人として育つよう、我々人生の先輩は環境の整備を行いながら見守って上げなければならないと思う。