「可愛ゆいお店屋さん」と私の大学祭

今回で5回目となる長岡大学学園祭における栖吉地区の小学生による模擬店を開店します。
開店日時は10月26日(日)午前11時から15時までです。今年は障害者授産施設のワークセンターざおうで作られたおいしいパンの販売と、石焼き芋の販売を行いますので、是非読者のみなさん見に来て購買してやって下さい。
 今回栖吉小学校を通じてお手伝いしてくれる児童を募集したところ、募集定員16名になんと32名の応募がありました。選考試験をして半分をふるい落とす訳には行きませんので、早速長岡大学の留学生協会や大学祭実行委員会、そして教職員の方々と相談させてもらい、子どもたちに何らかの形で「お店屋さん」を経験できるよう計画してもらい申込者全員が参加できるよう配慮してもらいました。
 1年に1回大学が地域に向けオープンする日です。私も大学時代学生運動、そして柔道に夢中になっていましたので、大学祭でいろんなことを企画実施しました。
 私の学科は毎年3年生が中心になりスナックを開店するのが恒例でした。農工学科でしたので店名は「スナック ノコ」学生には新鮮な「カクテル」を出す店でしたので一番の人気店、相当の売り上げを収め、大学祭終了後それを原資に盛大な打ち上げをやったものでした。
 また、大学の正門前の広場では「大相撲宇都宮場所」を開催し、相撲に自信のある精鋭を集め、チーム対抗のトーナメント方式の大会を企画し実施しました。賞品は大学祭に出店している模擬店などの商品を協賛品として提供してもらいました。その代り大洋紙に店名を書いた「懸賞幟」を作り、相撲の開始前に土俵を回り宣伝してやりました。2年継続実施しましたが、2回共優勝したのは我が柔道部でしたので、主催者と優勝チームが一緒なのは?「正にやらせ!」という噂もあり、残念ながら私が卒業すると同時に実施されなくなりました。
 もうひとつは上記のイベント、行事も学生対象のもの、大学祭とは一体なんなんだ!と考えた場合、地域に開かれた大学、学問の最高府としてより情報発信をすべきとの考えから。農業開発工学科としての研究発表をしようじゃないかということで、各研修室でテーマを決め、それぞれ独自の研究調査をし、大学祭で研究発表会を実施しました。
 私の研究室は造成研究室でしたので、干拓工学の発表と称して、秋田県大潟村の「八郎潟干拓事業」の研究発表を行いました。事前に5人で八郎潟を訪問、当時の秋田短期大学の杉本教授を訪ね2日間みっちり干拓事業の勉強をさせてもらい、大学祭では映画上映と現地調査の発表をしました。発表会に参加された人は少なかったのですが、大学祭というイベントを通しての学術的な研究調査ができることに気づき、その後、後輩たちもその伝統を何年か受け継いでくれました。
 自由闊達、そして多感な大学生、どちらかというと近年の大学祭は学生中心の自己満足的な大学祭となりがちですが、地域、社会に目を向け、自らが学んでいる学問の社会貢献度を知る上では非常に大切な機会だと思います。
 4年間の学生時代、若さを謳歌しながら、なんでもかんでも無我夢中になり取り組んだことが今の自分にとって大きな糧となっているような気がします。
 長岡大学の学生諸君の奮闘を期待すると同時に、将来の若者栖吉の子どもたちも、大学生のみなさんの姿を見て大きく育つことを期待し、5回目の「可愛ゆいお店屋さん」の元締めを今年も務めたいと思います。