三宅島 3

hiroshikaro2009-07-24

 三宅島の最高峰は雄山(おやま)で現在770m、2000年の噴火で雄山には深さ500mもの噴火口(カルデラ)が出来たとのこと、噴火前までは頂上、山の中腹は絶好の観光地、牧場等もあり多くの島民そして観光局で賑わったとのことです。

 当時の牧場で生産されたミルクを使って「牛乳煎餅」や「牛乳キャラメル」といった特産のおみやげ品も作られたのこと、現在も「牛乳煎餅」は三宅島特産の「魚のくさや」そして「明日葉」を使ったまんじゅう、そば等と並んでおみやげのトップ3に入っていますが、残念ながら牛乳は島外から仕入れているとのことでした。
 現在は、霧の中に当時の牧場の施設が見え隠れし、4年前同様、ガスによって朽ち果てた牧場施設が未だ手つかずの状態を見るにつけ、早くこれらの瓦礫を片づけ噴火の傷跡を復旧することが三宅島の復興に繋がると思うのですが?財政的な支援を都や国から受けられないのか?大きな疑問を感じました。

牧場周辺は今もなお火山ガス濃度が高く危険区域に指定され立ち入り禁止地区となっています。
 麓から車で10分位の中腹の天気は麓とは全く違っており、霧に覆われ視界も余り良くなく、そして火山ガスで枯れた木々は、妖怪が棲む森といった感じを抱かせます。

 4年前に比べ、火山ガスの影響は少なくなって来ていますが、三宅村の条例で「ガスマスク」を準備しての入島が定められておりますので、状況が良く分からない観光客にとっては「そんなに危ない所へ行っては?」と思い、入島を敬遠する人は少なくないと思います。観光客はもとより、住民の生命・安全を守ることは行政の第一の使命であり、条例は必要なものですが、何かその条例が足かせとなり人の出入りを制限し、三宅島の復興を遅らせている大きな原因かと思うと複雑気持ちになりました。