三宅島 4

2等船室内

 三宅島へ向かう船は3連休を前ということもあり超満員。2ヶ月前に予約受付開始なのに、受付開始当日JTBから予約を入れて貰ったにも拘わらず既に2等船室は取れず1等船室に仮予約を入れて貰い、2等船室のキャンセル待ちという有様。漸く出発3日前に2等船室が取れたので一安心。
 しかし、2等船室で6時間半の滞在は以下の3つの大きな問題がありました。
 +一つ目:和室船室はご存じの通り大広間、出帆して間もなく若いグループは飲めや飲めやの大賑わい、周りを気にすることもなく、酒の酔いと船の酔いが一緒になり、通路をフラフラ歩き回り、時には大きな音とたて倒れ込む、ゆっくり寝付けるような状態ではなかった。
 +二つ目:満員御礼のギュウギュウ詰めの雑魚寝状態なので隣に誰が来るか分からない。結局、私の左隣には若い可憐なお姉さん、右隣は旅仲間、左は出来るだけ向かず、背中を向けて寝なければと思いながら、右隣の仲間の方を向いていると、左隣から可愛い手が背中に飛んでくる。何か間違いがあってはと緊張しながらのうとうとしての仮眠状態。
 +三つ目:私の靴が見当たらない!到着一時間前の午前4時頃起き上がり靴を履こうと思いきや右足の靴が見当たらず下船間際まで探し続けるが結局見つけることが出来ず仕舞、きっと私の靴は大きいので酔っぱらいが何処かへ履いて行ったに違いないと諦め、持参してきたビーチサンダルを履いての下船。一年間履き慣れた靴を無くし、後ろ髪を引かれる思いで三宅島に上陸。
 以上さんざんな往路の船旅であったが、靴が無いのでは始まらないので出迎えに来た民宿の親父さんに「靴を売っている店に連れて行って欲しい!」とお願いしたところ「貴方の足の大きさは?」「28cmです。」「そんな大きな靴は三宅島では売ってないな!」「島の人は何処で買うの?」「東京へ行った時とか、若い人はインターネットで買う!」「3日間の滞在ビーチサンダルで過ごさなければならないのか?」と靴を履いて行った酔っぱらいが恨めしく感じられた。

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 その日、靴を置いている店を3軒回ったが28cmの靴はなく、結局LLサイズのサンダルで我慢し3日間の滞在期間を過ごした。
 3日後、復路の船に乗船し一眠りをした後、ふと頭をよぎったものは「もしかしたら船のフロントに私の靴があるのでは?」直ぐさまフロントへ行き、乗務員に話しかけるやフロントの右側に行儀良く私の靴が揃って置いてあるではないか?あまりの嬉しさに乗務員に経過を説明することなく「その靴は私のです!」「片方の靴は食堂にありましたよ!」とのこと、いずれにしても3日振りの思い掛けない靴との再会に、喜び勇みスキップしながら仲間に報告しました。

*1:毎日竹芝桟橋→三宅島→御蔵島八丈島を往復している「かめりあ丸」