ドイツ復興プロジェクト

hiroshikaro2011-05-28

 福島県宮城県の被災地そして役所を回って、今後復興に向け動き出す仮設住宅での移動手段として、ドイツからの義援金で中古車を寄贈し、それをカーシェアリングという制度(ソフト)で運用して行こうというプロジェクトを発案者のハンスさんと独日協会役員のヨハンさんとで説明して来ました。
 宮城県亘理町では、工業団地の中に約300戸の仮設住宅が建設中で、10台位の車を配車して、複数で買い物や通院、役所の用事、そして観光などに使って貰えたらと思います。復興時は燃料、保険、税金等の維持費もドイツ側で負担する予定で、仮設住宅が解消されれば、そのままそのコミュニティでカーシェアリングとして継続して貰えたらとのこと。


   ※地震で被災した町役場、現在使用できずプレハブ庁舎へ移動

 ドイツ人のお2人は「只被災者にお金を上げるのではなく、目に見えた形での支援が必要であり、また義援金を出して呉れた人たちにも、自分たちの義援金がどのように使われているのか?」との報告も必要であるとのことから、担当者のハンスさんは既に2回被災地に入り、支援先を探していたとのことで、彼の志の高さと一生懸命さに脱帽しました。
 日本では、幾ら義援金を出したのか?が話題になり、それがどのように使われたのか?は余り話題になりません。多くの義援金を出した人が偉く、百億円、十億円、五億円等という金額だけが独り歩きしています。
 ドイツ人の「自分が出したお金が、誰のため、何のためにどのように使われたか」という発想は、政治にも通じることです。「自分たちが納めた税金がどう仕分けされ、どのように、そして何に使われたのか?」ということを我々日本国民は頓着ないように思えます。
 税金が高い安いとの議論から、使い方、そしてその報告までの一貫した事象に対する議論が必要ではないか?ということをお2人の懸命な活動で教えて貰いました。
 是非、1日も早いカーシェアリングのシステムが復興の町や村で始動することを祈っています。