新潟県知事選に思う

 知事選は、現職の圧倒的勝利で終了しました。しかし、投票率は過去最低の43%で、民主主義の基本である過半数を割る数字で、果たして投票率が5割を割るような選挙は、民主的な選挙と言えるのか大きな疑問を感じています。現職は前回選挙よりも得票率が上がったと云っており、投票率の低下は、対立候補の問題であると云うような談話を出していますが?
 いずれにしても8年間も知事に座に居れば知名度が上がるのは当たり前、県民からしっかりとした信任を得ていれば、信任投票としてそこそこの投票率があってしかるべきだが、結局誰がやっても同じだという発想、そして選挙に行かなくても、初めから現職に決まっているのだ!とう考えから、棄権者が多くなっているのが理由のように思えます。
 例えば、これからの選挙、誰を選ぶということではなく、現職が立候補うするばあいは、現職に対する信任、不信任の投票もあったら、より選挙民の意思が政治に反映されるのではないかと思います。
 例えば、今回の知事選に於いて、
 1.現職を選ぶ場合は、現職の氏名を記入する。
 2.対立候補を選ぶ場合は、その候補の指名を記入する。
 3.現職が適当ではない場合は、不信任と記入する。
 もし結果が、現職:40票、新人:3票、不信任:42票、白票:15票という結果が出た場合は、現職の 得票数(40)−不信任の票数(42)=マイナス2で、マイナスの場合は、再度、数か月後に再選挙を実施するという選挙はいかがかと思いますが?
 このような選挙は、金が掛かる、時間が掛かる馬鹿げた方法と指摘されると思いますが、選挙民の半数の信任を得ていないような知事(首長)に更なる4年間、県政を任すべきなのか?という疑問が湧いてきます。
 今回、棄権した57%の人の意見・考えがどうか全く表れず、只相手候補より票数が多かったことで「勝った!勝った」と云って万歳している政治家達の姿は、自己満足に浸っているようにしか思えてなりません。
 昨今、衆議院を解散し、民意を問うべく総選挙を実施すべきと政治家は力説していますが、投票率が低いことは決して民意を問っていることにはなっていないことを自覚し、より分かり易い政策提言、公約を明示し、多くの選挙民から投票して貰うよう努力しなければならないことも選挙運動の大切な目的であること、相手候補に勝つことだけが選挙ではないことをしっかり今の政治家達は認識して貰いたいと思います。