期日前投票

 17日間の参議院選が幕を閉じた。
 投票率アップを目指し選挙運動のネット解禁が実施されたが、前回の投票率を1割程も減らし52%台とのこと。多数決の民主主義の国であれば、投票率が5割を切ったら選挙無効にすべきではないかと思う位、国民の政治への関心、期待が薄れていることが伺える。政治家が悪いのか?国民が悪いのか?どうこういう問題ではないが、選挙制度そのものを考える時期ではないかと思う。
 また、16日間の期日前投票も当然投票率アップを狙ったものであり、10数パーセントの方が期日前投票したようだが公示翌日からの期日前投票には大きな疑問を感じえない。
 まずは、17日間の選挙戦は何のためにあるのか?
 選挙公約や候補者の考えを広く市民に訴えるのが選挙戦なのにそれも聞かずに投票するのは果たしてどういうものか?

 期日前投票は選挙区内の投票所であればどこでも投票できる。当日投票であれば決められた投票所でしか投票出来ない。投票所では、選挙立会人という地元の顔役が鎮座されてる内での投票なので、決めれ投票所であれば顔見知りも居るはずであるが、期日前投票のような何処でも投票できる状況では「成りすまし投票」も可能となる。
 以前、選挙当日「娘が東京の大学へ行っており、ここに投票券があるので誰か代わりに投票して貰えないか?」とうことを言われたことがある。
 期日前投票の投票所では身分証明書も提示することなく投票券があれば住所氏名生年月日を記載しあと当日投票できない理由アンケートで答えるだけで投票可能なので「成りすまし投票」も十分可能である。
 このようなことを考えると今の選挙制度は本当に公正かつ厳粛に行われているのか?大きな疑問が湧いてくる。
 投票率アップばかりが強調され、本来の公正な選挙が疎かにされているのではないか?と感じさせられた今回の参議院議員選挙であった。