授産施設を訪問してきました

hiroshikaro2007-06-23

 授産施設という言葉を知っていますか?
知的障がい、身体障がい或いは精神障がい、そしてそれら重複した障がいをもっている理由から就職が困難な場合に、必要な訓練を行い、就職をめざす、もしくは就職が困難なため、福祉的就労をすることを目的として利用すされる施設です。
 具体的には、紙箱作りや、印刷やチラシの折り込み作業、パンやお菓子の製造、部品組立等の作業や、事務等さまざまな分野の仕事を通じ、仕事に必要な技術や、マナー、生活習慣等の取得をおこないます。これらの活動に対し工賃という名目で、賃金が支払われます。これらの工賃の額は施設や障がいの度合いによる本人の能力により異なりますが、月に1万円位から数万円程度が多いようです。

 昨日、小千谷のある授産施設を訪問して参りました。
 そこでは、米菓を入れる箱作やラベンダを使った匂い袋、入浴剤、石けん、そして長岡や小千谷で有名な花火玉を使った貯金箱の製造に33名の障がいをもたれた方々が働かれていました。
 1つの箱を作っても数円にしかならず、単純な繰り返し作業を黙々とやっている姿を見るにつけもう少し工賃をあげられないのか?との疑問もわきました。
 障がい者の自立支援法が施行されてからは、一定程度の収入を上げなければならないということが義務化され施設運営も大変になったとの話を聞かされ、老人介護制度との格差を実感させられました。
 これからまだまだ将来のある方々なのに、障がいの程度や個人差を余り考慮に入れず、自立だとか、効率だとかという考え方が中心となり、その人の能力を生かすことや生きる権利を差し置いているような障がい者施策について、1人の政治家としてもっと真剣に取り組まなければならないと痛感させられました。
 私たちが今一生懸命実践している『園芸福祉活動』で花、例えば、ポット花を育てることで、土詰めから種まき、水くれ、そして販売など様々な作業体系がありますので、作業を障がいの程度、その人の能力に合わせ分担することは可能ですので、支援法で求めるより効率性の上がる、そして質的に高い製品が出来るのではないかと思いますので、今後そのような取り組みを『園芸福祉にいがた』として取り組み支援して行きたいと話してきました。
 また、園芸福祉を通して、障がいをもたれた方々が社会に参加することで、一般市民の見方も変わり、もっと障がい者を取り巻く環境も良くなるはずと確信しています。
 もっと多くの方々に障がいしゃの方々の現状を知ってもらい、皆一緒になって生きて行ける社会を築いていくことが大切だと思いました。