松本市 旧 四賀村のクラインガルテン

別荘を思わせるクラインガルテン

 松本市四賀地区にありますクラインガルテンを視察してきました。
 クラインガルテンはドイツ語で小さな庭、旧東ドイツライプチヒという町で、戦争で被災し食糧自給もままならない市民を対象に行政が一定区画の畑を貸し与えて自給自足を推進したのが始まりとのことです。
 四賀村クラインガルテンは、前四賀村長が10年ほど前にドイツへ行き本場のクラインガルテンを見学され、四賀村クラインガルテンを作ることとで、当時四賀村にある「茫々とした遊休農地の解消」と「グリンツーリズムによる村おこし」を目的に建設されたとのことです。
 現在2地区において140区画程の貸し出しが行われ、中京、関東、関西地方の方々を中心に貸し出されているとのことです。

 1区画の標準は面積300㎡、内、畑部分は100㎡、そして宿泊が可能な建坪30㎡の小屋(ドイツ語ではラウベ)がセットになり、利用料は年間25万円から40万円位とのことです。利用期間は5年間で人気が高く、現在は満杯状態で、随分順番を待っておられる方も多いとのことです。
 国からの補助も相当あり、現在の運営状況は黒字とのことであり、また多くの都市住民が四賀村を訪れいろいろな交流も行われているとのことで全国からも高く評価されているとのことでした。
 管理運営の主体は現在四賀支所がやっているとのことでしたが、行政所有の施設管理が指定管理者制度等の民間管理に移行する中、これまでのような支所による管理は難しくなって来ると思います。
 利用者と地元の方々の連携を密にしながら、利用者と地元で管理運営していくことが望ましいと思いました。 また、利用期間の制限年数である「5年間」も今後検討すると同時に、農地法で縛られているのは分かりますが、建物の老朽化に伴う維持管理等を考えると建物の所有形態のあり方、せっかく手塩に掛けて作り上げてきた畑の土のことを考えると、土地の所有についても今後検討すべき問題も多いと思いました。