防災の日

 NHKの朝の特集で防災の日にちなんで、東京都中央区の高層マンションの防災について報道されました。もし、地震に遭って公共インフラがストップしたら?を想定してマンション管理組合で色々な対応、そして訓練の状況が紹介されました。
 まず不思議に思ったのが備蓄物資についいてで、現在備蓄物資は低層階の倉庫に保管されているが、地震等で停電した際にそれを高層階まで持ち上げるのに重労働だから、5階毎に備蓄すべきだ!また、運べない世帯をどのように支援するか?等について管理組合の組合長さんを中心にご苦労されている現状が報道されていましたが、私は「何故皆で備蓄物資を保管する必要があるのか?それらを運ぶのに何故自らがやらずに、他人が助ける必要があるのか?」との疑問がわきました。
 良く防災では、「自助」「共助」「公助」の3つを言いますが、一番重要な自助を抜きにしての共助、公助はないと思います。自分の命は自分で守る。自分のことは自分でする。ということが全ての市民にきちんと認識されていなければ、次の共助、公助もあり得ないとおもいます。それなにの今回のこの報道は、共助や公助から災害の応急対応が協議されるのは違和感を感じます。つまり自らの備蓄物資は自宅で保管する。賞味期限が切れた物は自分で更新する。それが最初ではないかと思いますが、地域のコミュニティだとこお互いの助け合いが大切だということだけがクローズアップされ、リタイアして常日頃マンションに居る人たちが割を食うような共助は本当におかしいような気がします。
 また、避難所なんかも直ぐに行政が設置するのではなく災害の種類や被害状況を良く精査した上で設置すべきで、原則的には3日間位は、自宅や隣近所において避難できるような対応策を個々あるいはコミュニティで考えさせることを指導するのが、行政の最初の役割ではないかと思います。
 このように通常考えている「自助」「共助」「公助」のあり方を平穏な今、もう一度見直してみる必要があるのではないかと思いましたし、「共助」や「公助」ありきと思わせるような今回のNHKの報道に対しても疑問を感じました。
 これまで当たり前に感じていた、考えていた防災に対しての常識を再度検討する必要があると感じさせられました。