街区基準点を知ってますか?

hiroshikaro2007-09-04

 昨年度長岡市の人口密集地域において200mピッチで街区基準点が設置されました。皆さんの町中を歩いている時、今後気をつけて是非見つけてください。
 街区基準点は、世界測地系に基づく経緯度や標高のデータを持っています。つまり、その点の地球上の位置と高さが刻まれている点です。標高情報も高密度に整備されるため、水害等の予測や防災対策に活用できます。
 これらの点の整備が行われ増すと、その基準点を使って測量が行われれば、測量を行って設置した杭:点は全て基準点と同じように地球上の位置と高さを持つ点となります。そうすることで、今まで局地的に行われてきました測量が、今後は地球座標ということで、世界の基準点と関係付けられるようになります。
 言い換えれば、中越地震の際はまだ地球座標をもった基準点設置が普及していませんでしたので、例えば地盤が動いたといった場合、動かなかったと仮定した道路や堅剛な構造物と対比してどれくらい動いたかということしかいえませんが、基準点を用いれば、地球上でどれくらい動いたかということを明示することが可能とにりました。

 この基準点を使えば、資産税課税や道路等公共施設などの地図上管理を一元化するGIS(地理情報システム)を構築することが可能となります。現在上越地域では、このGISシステムを利用して道路除雪をより効率的に実施できないか?という実証実験をしています。つまり道路の形状を地図情報としてデーター化しておけば、ブルドーザーの排土板をコンピューター制御により管理できますので、雪の下で見えない工作物も地図情報としてインプットしてあれば、壊さずに除雪が出来るということになります。また、障害者や高齢者世帯で排雪できない世帯をインプットしておけば、そこの家の前のみ雪を置かずに除雪することも可能となります。このように今後益々GISの利用は広がるばかりです。
 国土地理院を訪問した際に、担当者の方から是非早く街区基準点の管理を長岡市でしてもらいたいとのお話しもありました。長岡市が管理を受ければ、この基準点の情報を使って簡単に格安に、そして正確な測量が可能となります。また、これらの情報を民間に公開することで、様々な活用がなされることが期待されます。是非、1日も早く基準点の管理を長岡市にお願いしたいと思っています。