子どもは社会の宝だ!

 今年高校に入学したばかりのお嬢さんのお母さんが「子どもが学校を辞めたい!と言っている」と相談に来られました。
 原因は、お嬢さんの髪の毛が茶色掛かっているので「毛染めをしているのではないか?」と生活指導の先生にしばしば注意され、叱られ、「毛染めなどしていません!」と言えば「嘘をつくな」とまた叱られた。
 夏休み前にこのようなことが度重なったので、お母さんが学校に「子どもは地毛で毛染めはしていないので誤解しないで下さい!」とお願いに行ったのに、夏休みが終わり先週学校が始まったと同時に、また先生から注意され状況が一向に変化しないので「もう学校に行きたくない!」と言って部屋に閉じこもってしまった。
 そして今日また学校に行き事情を説明し対応をお願いしたが『学校の生活指導は厳しくしている。生徒は何百人もいるのだからいちいち生徒の名前と顔が一致するはずはないから、疑わし生徒は注意するのだ』先生方の生徒指導のやり方には非はない、学校側の正当性だけを言いまくられ戻って来られたとのことでした。
 子ども:生徒・児童は、このような先生方の対応でどんなに傷ついているのか?学校を辞めたいとまで言っているのだから、先生方皆で一寸気をつけてやり、優しい言葉で話してあげられないか?と大きな憤りと疑問を感じました。
 『指導するのだから強い言葉を使うこともあるとか、いちいち生徒一人一人に気を遣っていられないとか。』との発言もあったとのことこですが、そもそも学校とは、そして先生とは、それぞれ個性を持った、それぞれ違った子どもを育てる専門家であるはずなのに『横並びや効率性ばかりを優先するようなやり方は本当の教育ではないと思うと同時に、先生としての資質が問われるべきではないか』と強く感じました。
 今年3月まで3年間小学校のPTA会長を務め、小中学校の子どもを持つ親としては学校の実状は勉強させてもらいました。昨今の保護者の学校や先生へに対して苦情、文句は目に余るもの多々あります。先生はその苦情処理のためどれだけエネルギーを使っているのか、その為本業の子どもの教育に時間が割けないという現状もあります。しかし、保護者は学校の敵ではないですし、また例え保護者に学校や先生のやり方を批判されたからと言っても直ぐに対立する必要はな区、きちんと説明し納得して貰うことは、教育者ですので努力することは出来るかと思いますが、昨今は常に学校の責任ばかりが問われているために家庭と学校の対立の構図が生まれ結局、子どもが犠牲になっているように思われます。
 私も含め大人たちは『子どもは親だけの、学校だけの所有物として考えているのではないでしょうか?』子どもは社会の宝、皆で一緒に育てていくという考え方を再認識し、子どもの”ため”を最優先に教育を考えるべきたいと思うと同時に、自分も我が子に対しての接し方を考え直さなければならないとも感じました。