縦割り横割り

行政に於ける【縦割り】
 今地元でいろいろな仕事をしていますが、最大の仕事は『県営ほ場整備事業と災害復旧事業』による河川バイパスの建設そしてそれを取り巻く関連事業の実施です。
 これらの事業は新潟県長岡市、土地改良区そして地元地権者が関係しており、私は今その調整に苦労しています。
 新潟県といっても、事業主体として動いている部署は、農地部、災害復旧部、土木部となっています。長岡市は農林部、土木部といった部署が関係しております。
 しかし、地元関係者にすると道路は何処が担当しているか?水路、河川は何処が担当しているか?等に対する関心は全くなく、皆役所がやっているのだという感覚ですので、用地の買収単価の違いが何処彼出てくるのか?工事の説明等も一体誰がやっているかは殆ど理解されないのが現状のようです。
 こんな話もありました。「県の河川関係の担当者に”市道橋の要望”をしていたのに市は一向に対応してくれない!」という苦情も寄せられていますが、このことは、縦割り行政(県と市、土木と農地、河川と道路というような組織態勢)を良く理解できていない市民に取っては無理からないことと思います。
 では、現状のままで良いかと言うと、決してそうではないと思います。事業を進めるためには市民の理解第一ですし、実際事業を進めるためには用地を提供してくれる地主さんの理解がなければ進まないのが現状です。
 しかし、縦割りの為、それぞれの担当の話しかできず、それ以外のことに関しては一切責任が持てないという、今の仕組みではどうしようもないのが現状です。今私は勝手ながらその調整に汗を流しています。
教育に於ける【横割り】
 先に書きました学校の問題、例えば中一ギャップ、小学校と中学校の勉強の仕方ががらりと変わってしまったことによる生徒の戸惑い。そして先生方の戸惑い『既に大人になって、つまりそれなりの躾をされて中学に入学して来ることを期待していた。しかし、授業中の私語や勝手な振る舞いに』閉口しておられる先生も少なくないようです。
 小学校から中学校、そして中学校から高校への申し伝えは一体どうなっているのか?と思わせるような問題が生じています。

 今の社会、自分たちが受け持つ期間や時間を大過なく過ごすことが出来れば良しとする考え方が横行しているのでは?との錯覚してしまうようなことにしばしば遭遇します。
 教育は正に一貫して行われるべきものと考えますし、特に教区の理念や精神は緩いではいけないと思います。その児童、生徒、学生の性格や資質の申し送りについては、学校が変わるたびにきちんと行われるべきであり、その情報を元に適切かつその人になった教育が行われるべきものと思います。

 昨今の社会、余りにも縦割り、横割り、そして自分の持ち分だけを大過なくやればそれで良い!という考え方が中心になってしまい、世の中ぎくしゃくしているように思えます。
 皆で力を合わせ良い社会を築くようがんばらなくてはならいと思っています。