過疎支援策

hiroshikaro2007-11-10

 今朝の新潟日報の社説に『ムラがあっての大都市だ』という論評が載っていた。前岩手県知事で現地方再生担当相の増田総務相が『限界集落』に対し新しい交付金による支援策を打ち出したことに対して、今後の過疎化、農山村の急激な高齢化の策として期待を込めての論評であると感じられた。詳細は分からないが、このような政策は大歓迎である。
 ところが一方日報の総合・自治のページには、東京都の石原知事の『都知事をやってみろ』という上記総務相格差是正案に対しての批判の論評が載っていた。趣旨は、支援策に要する予算に、これまで大都市で使っていた税金を投入しようと言うことで、子の支援策が現実化すれば、東京の取り分が少なくなる、正に石原知事の頭には、金勘定が最初にあるように思える。
 また、知事は『周辺地域からの通勤者などにより、東京の昼間人口増が370万人に上る展を強調。その人間のライフラインは全部東京がやっている。こんな行政需要をどう埋めるんだ。他の県が出来るのか』という反論である。
 これら2つの記事を読んで、ネットで『限界集落』という言葉で検索したら石原知事の片腕 猪瀬直樹副知事のブログがヒットし「限界集落とコンパクトシテー」と題して、限界集落の滅亡はどうしようもない事なので、その後の対応が大切だという理論を展開している。正に石原知事が任命しただけの副知事である。異口同音的な理論に対し、過疎地を抱える新潟県に住む自分にとっては、ちょっと唖然とする考え方であるが、きっと東京で暮らしている人たちにとっては、この2人の理論は歓迎されるであろうと思う。

 田舎と都市部の格差はますます広がるばかりである。医療、教育は人口減により壊滅的な状況を招いている。だからといって限界集落を切り捨てて良いのだろうか?効率化を目指したコンパクトシテーだが、これまで限界集落と呼ばれている地域が担っきた役割をきちんと理解しての理論なのか?
田舎は不便で効率性が悪いから、田舎を棄てて街に降りてこい。そこは医療も福祉も充実していて安心して暮らせる!しかし、街は金が無ければ二進も三進もいかない。また、田舎に比べれば交通事故や刑事事件など物騒なことも多い。田舎で日常やってきた農作業も出来ず惚けてしまうという弊害は、中越地震の時、山古志や太田地区の方々が里に降りてこられて直面した問題であり、やはり生まれ育った場所、ふるさとが良いと言って帰って行かれました。
 実際、近所のおじいちゃんの所は住宅が全壊、東京の倅さんの所へ引っ越されましたが、地震後2年間で体調を崩され還らぬ人となりました。
 確かに都会には田舎にない充実した医療や福祉があるかも知れませんが、それもこれも皆金がなければ利用できないのが現代社会です。やはり街:都会は若者が住むところであ、」り老人が住むところではないように思えます。
 逆に田舎は老人にとって子どもにとっては正に過ごしやすい所であるはずです。田舎でも生活できるようインフラ整備をすることこそが国の重要な政策であるはずですが?
 東京都のリーダーの理論は人間の本質から考えた場合、何か間違っているように思えますがーーー