こころみ学園 収穫祭

メインステージ

 栃木県足利市の山間にある『こころみ学園』が運営しているココ・ファームの収穫祭を見学してきました。
 10月に結成した障害者の社会参加を考える会『「にいがた楽しい園芸活動普及実行委員会』の有志6名と、現地で合流した群馬県内の仲間2名の計8名で行ってきました。
 長岡から足利まで車で3時間半、好天の中、越後の山々の紅葉をめでながらのドライブでした。
 目的地であるこころみ学園付近に来ると、おびただしいタクシーやバスにビックリ、駐車場は満杯ですとの案内標識でしたが幸運にも地元の公民館の駐車場を借用させてもらい。5分程で受付ゲートにたどり着きました。

 いずれにしても人・人の多さにビックリ!このような山間のワイン畑に何故?との疑問が。サックスの世界的演奏家で栃木県出身の坂田明さんの生演奏が
流れ、ワイングラスを持った訪問者、ジャーマンポテトや鶏の唐揚げ販売ブースの前は、それを買い求める人で長蛇の列。
 この集客力、そしてそれを裁く施設関係者とボランティアの人たちの企画行動力に感心しました。
 今日の入場者は1万5千人を超えるとの受付窓口の担当者の談。明日も天候に恵まれれば同じ位の入場者を見込んでいるとのこと。年1回の2日間の収穫祭ですが、ファームの生産品を一挙にこう2日間で売り尽くしてしまうような勢いでした。

 2000円の入場料で、好きなワインとワイングラスそしてコルク栓抜きがお土産、今日だけで、入場料だけでも3000万円の売り上げ、それに食事代、お土産のワインやパンの売り上げにまたもやビックリ!兎に角驚きの連続の見学でした。
 こころみ学園、ココ・ファームの遍歴は以下の通りですが、今正に創業者の川田先生の試みが花開いた時と実感しました。
 私たちも『長岡、新潟でこのように障害者が生き生きと生活し一般市民と交流できる場を作ろう』と思いを新たにし、そして夢を語りながら帰途につきました。

こころみ学園
 園生90名の成人知的障害者更生施設で、そこの園生達が苦労してワインをつくっているのが、ココ・ファームという農場です。
 特殊学級の生徒の親達が、自分が先に他界して、子供達を看ることができなくなったとき、なんとか園生だけで、自活できないかという考えから、親達と園長の川田氏が昭和33年この学園を作りました。当時、特殊学級の教師だった川田氏他8名が38度の急勾配の石を拾い、2年かけて耕しました。学園が、福祉施設として認められるまでに11年、ココ・ファームが醸造所として認可を得るまでに22年かかりました。そして、西暦2000年、園生達が、ハンディを克服してつくったワインは、沖縄サミットの晩餐会のワインに選ばれたこともあります。先の見えない不況下でも、受身に回らず『こころみる心』、こころみ学園とココ・ファームに流れる精神と、地域の人々がこころみ学園と一体となり支援している姿に、これからの地域づくりの原点を見つけ出します。