2014年問題

hiroshikaro2008-01-03

 金沢から富山を通り糸魚川北陸自動車道沿線は現在 2014年の北陸新幹線の長野〜金沢間 238KMの開業を目指し工事が着々と進んでいます。新幹線が開通すれば、富山や金沢の人たちが上京する際は、これまで特急はくたかほくほく線経由で、越後湯沢まで出て上越新幹線に乗り換えていたのが、乗り換え無しに上越市長野市を経由して直接東京に行けるようになる訳ですので距離も時間も随分短縮になります。
 当然長野から新幹線が延伸される地域の人たちにとっては、北陸新幹線は大歓迎ですが、これまでの在来線や高崎から北の上越新幹線沿線地域の人たちにとっては、列車の本数が間引きされるのでは無いかと大きな心配をしています。そのことを新潟県では「2014問題」と命名し大騒ぎしています。
 金沢で仕事をしている親戚に新幹線の開業年度を聞いてみたところ、はっきりした回答を得られませんでしたし、沿線の黒部市民に聞いても「2014年開業」というようなはっきりした回答は返ってきませんでした。

 金沢では「新幹線が開通すれば六本木の有名レストランで夕食をしてからでも新幹線を利用すれば十分その日の内に帰って来られる!」というキャッチフレーズで宣伝している旅行社もあるとのことですが、新幹線代、そして六本木のレストランでの代金を考えると、到底今の経済状況下で、一般市民がそのような事が出来る訳でもないのに?という冷めた話もあります。庶民にとっては新幹線は高嶺の花?
 交通が至便になることで住民の福祉は向上するかも知れませんが?逆に中央の資本が地方に進出する良い機会とも受け取れます。つまり新幹線開通は、リトル東京の進出促進、日本全国どこもかしこも金太郎飴の如く、主要国道の界隈には、ジャスコ、ゼビオ、青山、マクドナルド、吉野家ヤマダ電機マツモトキヨシ等の店舗が軒を連ねる風景が出現するのではないかと危惧しています。
 確かに住民にとっては、東京と同じような豊富な品揃の中での買い物をしたり職が出来たりすることは理想とすることかと思いますが、その代わりこれまで、生きづいてきた地元の資本や文化が全て駆逐されてしまい、結果的には自分達の職場までが奪われてしまうのではないかと懸念されます。
 新潟は、上述したように2014年問題ということで北陸新幹線の開通を非常に危惧しているように、金沢や富山もただただ歓迎ばかりすること無しに、これまで培ってきた自らの良きものを無くさない、中央に奪われないよう十分注意してかからなければ「後の祭り」になる可能性もあるのではないかと思います。