専門学校入学式

 今日は桜が見頃になり始めた長岡の桜の名所 福島江それを見物しながら「長岡情報ビジネス専門学校」の入学式に出席してきました。

 157名の入学生は少子化の影響と大学進学率の上昇で年々少なくなって来ているとのことですが、卒業生はほとんど地元に就職し活躍しているとのことですので、是非、1年〜3年間専門学校で学び、長岡の良さを発見、再認識して長岡の為にがんばって欲しいと大きな声で檄を飛ばしてきました。
 挨拶の要旨は以下の通りです。
『皆さん4年前を思い出してみて下さい。中越地震の時は、当たり前が当たり前ではなくなった時でした。日頃蛇口を捻れば水が出る、スイッチを押せば明かりがつく、それまで当たり前にしていたことが当たり前で無くなり、  大変不自由な思いをし、そのことが更に不安を増大させました。同時に、日頃の当たり前が、どんなに有り難いことかを実感させられた時であったと思います。しかし、今はどうでしょうか、黙っていても生活できます。時の流れるままに「はい」「いいえ」さえ言えば、生きていくことは出来ますし、世の中は勝手に回っているような錯覚にさえ陥ります。
 そういう意味では、現在の日本は本当に平和な国であると思いますし、そのことを当たり前であると思っている我々は、平和でることのありがたさすら感じなくなった「平和ボケ」した日本人になってしまったことに気づき、反省しなければならない時かと思います。
 しかし、このような平和にどっぷり浸かり、常識的で当たり前な社会に生きていると、ややもすると、何の判断もなく、疑問も感じず、そして「はい」「いいえ」すら言わなくなり、何でもかんでも受入れることが当たり前だと思ってしますことに陥入ってはいないでしょうか。
 このような社会を称して「おじさん化社会」と言う人がいます。ここでいうおじさん度とは、「誰でもがこうするものだ」とか「みんなこうしてきたのだ」とかの言葉をどれくらい口にするかで計られると言われています。
 おじさん世代、中年世代は仕事で忙しくゆとりを持ちにくいので、皆さん若者のように「こうも考えられる、ああも考えられる」等と言うより、なるべく価値を一元化しておいた方が生きやすいことから、現代の常識や社会的基礎が作られてきました。
 しかし、若者は、ときにして時代の常識から外れた考えを持つものです。物事の達成効率から行けば、おじさんに同化していた方が有利で楽かも知れませんが、それにも拘わらず損得に関係なく、つい常識から外れてしまい、効率にこだわらずに何かに打ち込んでしまうのが若者の感性であり、ゆとりであり、そしてそのことが時代を動かして来ました。
 若者にしてみれば、一応は、おじさんに義理立てしながらも、自分なりに若者らしく生きれば良いのですが、最近は、早くから自分自身がおじさん化した方が楽に生きられると思う若者が多くなり、常識や効率にこだわりがちなり「若おじさん」がたくさん存在しています。
 現代はこのように、おじさんから若者まで、日本全体がおじさん化してしまい、日本社会の改革や革新が遅れ、世界社会の早くて力強い流れについていけなくなっているのではないでしょうか。
 是非皆さんには、早くからこの「若おじさん」にならないで、自分の世代、自分の時代位置を相対化してとらえ、我々おじさんたちの異文化や価値観と付き合うことも、この最後の学生時代に実践してみて下さい。そのためには、たくさんのおじさんと付き合って下さい。
 また、今の常識や慣例などに対し、常に「どうして、なぜ」「もっとこうした方が」というような、疑問や否定そして改善するような意欲を持ち続けて下さい。そして、その常識を良い意味で覆すような若者になるため、長岡  情報ビジネス専門学校で一生懸命学んで下さい。

もうひとつ
 現場には真実があります。そして現場を知らずして良い仕事は出来ません。学歴社会といわれる今日、その現場を知ることなしに、机上の空論や学校で学んだ知識のみで仕事を進めて来たことが、今大きな問題や格差を生んでいます。
 机の上の勉強やコンピューターで学ぶことよりも「百聞は一見に如かず」の諺通り、現場に出て体を動かし、自らの目で見てこそ自分自身の成長が  期待できます。
 長岡情報ビジネス専門学校で学ばれる中で、学内での学習・実習ばかりではなく、学外でのインターンシップいわゆる実際の現場での実習を通し、現場を知り、実践を通して知識や技術を身につけることを大切にしてください。
 長岡市は2回に亘る合併で面積は旧長岡市の3倍、佐渡島を少し小さくした位、人口は5割り増しの28万余りとなりました。現在長岡市はそのスケールメリットを生かし、長岡の基幹産業である製造業のより一層の発展、新たなる取り組みとして広域観光や新潟の基幹産業である農業振興等に積極的に取り組み、良質な職場、働く場を確保すると同時に、住みやすく、学びやく、そして「住んでいて良かった」という街づくりに邁進しています。
今「中央と地方との格差」と言われ、地方で暮らしていることで、なんだか肩身の狭い思いをすることがあります。でも、そう悲観する事ばかりはではありません。地方には素晴らしい自然や環境、美味しい食べ物、そして人情があります。
 「田舎は不便で嫌だ、都会は便利で良い」というような短絡的な考えではなく是非、これまで知らなかった ふるさと長岡の良さを発見したり、再認識したりして、長岡に誇りと愛着を持ってもらうべく、長岡情報ビジネス専門学校でたくさんの事を学び、実践し、そして立派な社会人となられ、地元長岡で就職され 長岡市発展の為ご活躍されます事ことを大いに期待しております。
同時に、私は、ひとりの政治家として、若い人たちや障害をもった人たちでも、安心して就職し、生活できるよう、長岡の更なる社会資本、社会環境整備のためにがんばることをここにお約束したいと思います。
 最後に、若い時は限られています。色々なことに興味を持ち、自ら考え、そして実行する学生となって下さい。そうすることが皆さん自身、そして社会の発展に寄与することであると確信しております。
 お互いファイトをもってがんばりましょう。』