消雪組合

hiroshikaro2008-04-21

 降雪時期の消雪パイプの施設の設置、そして管理・運営する組合として、地域単位に結成されている利用者の組合で、先週土曜日に地元:中沢原タウンの消雪パイプ組合の年1回の総会が開催され参加した。
消雪パイプは、柿の種で知られる新潟県長岡市の浪花屋製菓の創業者である今井與三郎が、周囲には雪が積もっているにも関わらず、地下水の滲みだしている箇所にだけ雪がないことに目をつけ考案したとされるもので、雪国長岡にとっては、現在の雪害対策には欠かせない大切な施設である。

 長岡市では、以前、地下水の汲み上げ過ぎによる地盤沈下が深刻な問題となったため、市有の消雪パイプ設置はこれまで見合わせていたが、最近、歩道の融雪の為についてのみ行うようになり、現在バリアフリー化した市街地の歩道に設置されるようになった。
 一方、民間では、「長岡市地下水保全条例」に従い、消雪用井戸の掘削、消雪施設(パイプ)の敷設等については認められており、毎年相当数の設置申請、工事が行われている。
やはり、消雪パイプは機械除雪(ローダーやブル、ロータリーなどを利用した除雪)に比べ大きな威力を発揮するので、隣近所共同で井戸を堀り、消雪パイプを敷設し、その後の管理(電気料の負担、施設の保守点検及び修繕、そしてポンプや施設の更新のための経費積み立て)等のために、消雪パイプ利用組合を立上げ、消雪パイプの設置工事、管理・運営を実施している。
 中沢原タウンの消雪組合は、居住者世帯と居住してはいないが土地を所有している(大部分が畑を耕作している)耕作者とで構成されており、総会には19名の出席があった。
 消雪パイプの施設は、中沢原タウンの区画整理事業の造成工事の際に既に整備されていたので、現在の組合は、その管理・運営のために設置された。居住者は1戸当り年間24,000円、耕作者はその半額の12,000円を負担している。
 昨年度の主な支出項目は、電気料と会議費であり、収入の大部分を次年度繰越金(施設の更新費)に回しているのが現状で、新年度へは約200万円の繰越金となった。20年度は、施設設置後5年が経過するので、ポンプや井戸の点検をするので概ね40万円程経費が掛るとのことである。
 平成に入ってから少雪が続いているが、それに慣れれば慣れる程、人力による排雪、除雪は大変で消雪パイプの威力に感謝、感謝である。年間24,000円の負担と例えば昨冬の除雪作業を考えると決して高くない経費負担のように思えるが?
 限りある地下水を使って消雪する訳なので、きちんと節水管理をすると同時に、消雪効率を上げるためにも、人力による「雪いじり:始末」も併せて積極的に取り組んで行かなければならないと思った。