メーデーと生きるエネルギー

ローレライの岩

 ドイツ語ではメーデーを「マイ:5月 ターク:日」と呼び祝日となっており、農村部では5月の木柱を立て春の到来を祝う日である。ドイツや着たヨーロッパは5月6月が1年で一番良い季節となる。
 今朝、会社に行ったら10年勤続のお祝い金をいただいた。ドイツから帰国し会社で働かせて貰い、もう10年にもなるのかな〜と思った。この10年を振り返ると様々なことが思い出される。
 ドイツから帰国した時、次男は1歳であったので、今年は当然11歳になり元気に走り回っている。小生は40歳で帰国したので、もう50歳になった。人間そして生き物全て平等に時間を経験し歳をとるものであるが、成長著しい子どもが歳をとるのは「喜びであり楽しみである」しかし、還暦まであと何年と逆算するような歳になると歳をとるのは「諦めや、適当」といった感じの印象で、何かマイナス的思考になってしまう。
 以前、アメリカで1年間実習した先輩が書かれた冊子に『生きるエネルギー』について書かれていたこと思い出した。
 例えば、三世代 70代の老夫婦、40代の夫婦、10代の子ども2人の計6人家族とし、それぞれの生きるエネルギーを考えてみる。
 70代は既に人生の晩秋を迎え、生きるエネルギーを10段階で評価し3とする。40代は生きるエネルギーのピークを多少下った8、そして10代は生きるエネルギーのピークに向かっているので7とすると。この家族の生きるエネルギーの合計ポイントは、2人×3+2人×8+2人×7=32で家族1人当りの平均エネルギー指数は36÷6で6となる。
 一方『70代の老夫婦の高齢者世帯』の場合は3、『40代夫婦と10代子ども2人の世帯』の場合は7.5となるが、30年後は5.5となり、家族エネルギーの変動は著しい。
 つまり、世帯の生きるエネルギーをある程度一定基準に保つことが「持続可能な家族」といえると思う、そういう意味では3世代同居の家族が望ましいと思う。
 日本は戦後間もない時まで家督相続制度がとられており大家族は珍しくなかった。つまりその大家族制度が「持続可能な家族」を形成し、社会全体の持続可能な発展を支えてきたに違いないと思う。
戦後は核家族化が進み、そして現代は1Kマンションや独居世帯が増え、そして終いに孤独死等というような家族の崩壊をみるにつけ、持続可能な家族、つまり大家族制の大切さ、それが元気な家族、社会を形成していくのであるという自覚を再度呼び起こさなければならないと思う。