ペットブームとペットのお食事

 今ペット店さんは大流行。先日畑で発見したモグラ4兄弟は次男の世話も空しく5月1日と5月2日に死んでしまいました。早起きして世話をしていた次男にとっては、学校に行ってもモグラのことで気が気ではなかったようで、29日に畑で発見、その後3日間は学校から帰ると直ぐにモグラの所へ飛んで行きミルクをあげていたので、モグラの死は相当ショックのようでした。富山の魚津の海。岸から拾ってきた白い石を墓標に庭の片隅に葬ってあげました。
 これをきっかけに次男はペットを飼いたいということになり、連休はペット探しで幾つかのペットショップを訪ねました。
 どこのペットショップも大勢の人で賑わっており、とにかくお金を持ってそこへ行けば、ペットは元より、籠から、敷き藁、餌、飲み水、遊び道具まで全てのものが整い、直ぐにペット飼える状況になり、至れり尽くせりのサービスに驚きました。
 また、犬の食べ物に至っては、人間様が食べてもおかしくないようなビーフジャーキー等も販売されており、一寸大袈裟かも知れませんが、5代将軍 徳川綱吉の時代を再現しているような錯覚も覚えました。
 15年前ドイツにいた時、新聞記事に『人間様が食べる肉よりもお犬様が食べる肉が高くなった!』という記事をドイツ人の農業高校の先生が呆れて見せてくれたことを思い出しました。
 日本より早く少子化傾向に移行した西ドイツは、当時人口の10分の1に当たる頭数のペット犬が居ました。当時も今も、子どもではなくペットを子ども代わりに可愛がる傾向がありました。文句も言わず飼い主の言うことを聞くペットと、(私も含めてですが)誰のお陰で一人前になったかも忘れ親に口答えする子どもと、どちらが可愛いかは自ずと理解できます。
 しかし、人間の命とペットの命は比べることは出来ないかも知れませんが、人間の食い物よりもペットの食い物が高い、つまりペットが人間よりも大切にされているかの現象に対し、人間の食料を生産している農業者、農業高校の先生が憤慨する気持ちは分かります。
 マスコミは頻繁に不景気だ!と報道しますが、ペットショップでは不景気風など吹いていないような気がしてなりませんでした。
 一方では日々の食事も食えない人がおり、一方ではペット様のお食事に高い金を使える人がいる。こんなアンバランスの社会が果たして健康なの社会といえるのか?と感じさせられたペットショップの現状でした。