ヨーロッパの花博

政令都市新潟のシンボルマーク

 花の王国オランダは10年に1回 『フロリアーデ』という世界的に有名な花博を開催しています。小生は運良く過去3回1981年のアムステルダム郊外、1991年ズートルメアーそして2001年のハーレムの花博を訪問することが出来ました。
 10年に一度の祭典ですので開催期間は半年間に及び、来訪者は、国内はもとより、ヨーロッパ国内、世界各国からやって来るので正にオランダでは一大観光イベントとなっています。
 一方ドイツは4年に一度『ブンデスガルテンショウ(ドイツ連邦園芸博覧会いわゆる花博)』がオランダ同様、場所を変え開催されており、オランダのフロリアーデとまではいきませんが。非常に多くの来訪者を集めています。
 どちらにも共通して言えることは、この花博は新しい街づくりの前段階であるということです。つまり会場となった場所には、花博終了後に新しい街が造成されます。花博のメインポイントはニュータウンの中央公園として保存活用され、またサブ的なポイントも街区公園として活用されます。
また、その花博を訪れた人たちは、当然会場周辺の住環境や交通アクセス等を自然に理解することができ、花博は正にニュータウンの宣伝的な役割を果たしています。
 一方日本の花博や緑化フェアはどうでしょうか?一時的でお祭り的なものが多く、開期が終ればその会場は原状回復され、正に『夏草や兵どもも夢の跡』の如く、折角造園家や市民が丹精こめて作った花壇や構造物などは悉く撤去されてしい非常にもったいない気がしてなりません。

 先週末訪問した『全国都市緑化ぐんまフェア』開催のために20億円もの予算を投入したとのこと。で、そして聞くところによると高崎のメイン会場はほとんどの植栽は別の場所へ移植され、開催前のイベント広場として回復されるとのことです。
 毎年国体と同様各県を順番に回る緑化フェアですが、金をふんだんにかけ大騒ぎをし、終わってしまえば原状復帰するような、バブル期からの開催の手法や会場選定等について、この辺で見直す時期ではないかと思います。
 『人がどれだけ来て賑わった』『テレビやマスコミに注目された』ということで評価するのではなく、新しい街づくりの手法として花博を活用してもらえたらと思いますが?