皆でサツマイモ植え

hiroshikaro2008-05-29

 去る5月24日午前中、千秋が原に隣接します信濃川河川敷内の畑約35aにサツマイモの苗の植え付けをしました。
 にいがた楽しい園芸活動普及実行委員会のひとつの活動としても参加させてもらいましたが、障害者の方々の参加が無かったのは残念でしたが、美沢1丁目子ども会の親子連れ30数名と一緒に楽しく作業させてもらいました。
 場所は日赤病院のお膝元、信濃川の堤防を挟んだ畑で、既に農家の方が畝立て、黒のマルチがけをして準備して頂いておりましたので参加者はサツマイモの苗を定植するだけとなっていました。

初にサツマイモの植え付け方法について農家の方々から説明がありました。苗の先に田んぼの泥を付けて植え込むと活着が良くなるとのことで、田んぼの土の入ったバケツに水を混ぜドロドロ状態にし、苗束を浸し20本程ずつ子どもたちに手渡しする際に泥が飛び散り顔や手につくとキャーキャーと楽しそうに騒いでいました。

最初は1本ずつ植えていましたが、一寸経ったら苗を配る人植える人と役割分担ができ、スピーディーに作業が進み、1時間余りで全て定植が完了しました。農家の方も一人でやったら1日仕事。腰が痛くなり難儀い〜仕事と言っておられました、しかし大勢でキャーキャー言いながら楽しくやれば直ぐに終わりました。

戦後、農作業の重労働から解放されるべく、機械化や農薬、化学肥料の開発が積極的に行われ、労働時間・労働強度も昔に比べると著しく短縮、軽減されましたが、逆に農作業は孤独との戦い、会話もなくコミュニケーションもなく黙々とやっているのでは、面白みもなくなってしまいました。

昔の田植や稲刈りの時には親戚知人そして近所に人達がやってきて一緒に作業したものです。作業が終われば皆で一緒に食事をし、酒盛りをし、会話をしました。小生は子どもながらにその食事と酒盛りが楽しみで、田んぼ仕事を手伝いに来てくれた人に「ご苦労様です今日はまんま(ご飯)食っててくれて〜」とお願いすると、「なかなか気の利くよい子」と褒められたものでしたが、実のところお相伴にあずかり、美味しいものを食べたいというのが本音でした。

農業の後継者が少なくなり、農業に対するイメージが暗くなったのは、効率を求め全て自分一人で出来るようになったため、農業に人を入れなくなったことが原因かも知れません。

農業を知らない人にとっては、サツマイモ植はひとつのレジャーであり運動であり楽しみとなりますが、それを業として収入を得ている農家にとっては苦痛と重労働でしかないか知れません。

また、「農作業を遊び半分でやられたら、たまったものではない!」と言う農家もおられますが、目先の損得ばかりを考えるのではなく、違った人を受入れる心の大きさ豊かさがあれば農業ももっと違った展開がなされるのではないかと思います。

農産物の価格が低迷し、農業の先行きが不透明の中、農家は効率性や経済性ばかりを追求するのではなく、自らのフィールドにもっともっと人を呼び込んで、皆と一緒に農を営むことによって農は楽しくなり最終的には効率性、経済性にも優れた産業と成りうるのではないかと思います。
 我々園芸福祉にいがたが実践している活動も正にその精神でやっています。

 農園芸を体験してみたい!体を動かす仕事をしてみたいと思う方は、是非小生までご連絡下さい。
いろいろなイベントや作業をご紹介できると思います。