路面電車のオープンミュージアム

hiroshikaro2008-06-12

以前NHKのお昼の番組で広島市 広電の路面電車の紹介があり、是非広島へ行ったら乗ってみたいと思っていたが、先週の広島出張の際に実現した。
 小さかった頃東京の下町の葛飾四つ木の親戚へ行く時に浅草から路面電車チンチン電車」に乗ったことを良く覚えている。チンチンという音は耳に心地よく、走るスピードも正に人間のリズムに近いものがある。


 広島の平和公園近くの「中電前」で広島駅行きの路面電車を待つこと約10分、その間ひっきりなしにやってくる路面電車、モダンで低床のドイツ製の電車、昔、京都や大阪で走っていた電車等ひとつとして同じ車輌はない。
古い車輌と云ってもきちんと冷房も効いており、乗り心地も悪くありません。それ以上に走る博物館なので、椅子にじっと座っているのがもったいない。昔いつ頃何処を走っていたのか?何処で作られたのか?等を車内のステッカーから読みとるのも実に楽しい。広島市街は正に路面電車のオープンミュージアムだ。


 市内は均一料金で150円、朝夕は4〜5分間隔で運行されているので、正に、市民の足である。バスと共通のカードも使え実に便利だ。
 排ガスも出さず、決まった線路を走っているので、さほど自動車交通を妨げるといった感じではない。
 原爆で中心市街地が殆ど消失してしまった広島、100m道路を整備し、素晴らしいまちづくりをし、そして余所ではお払い箱になった「チンチン電車」を全国・世界から集め、それを見事に再生させ現在活躍させているエネルギーは、原爆の火の中から立派な復興を果たした広島市民のエネルギーと相通じるものがあると思う。
 是非、次回は1日乗車券を買って、1日中色々なチンチン電車に乗ってみたいと思う。