自農閉鎖地とは?

 昨日は、市役所の職員と「自農閉鎖地」の解消に向けた取り組みについて話し合いました。
議会で「☆地籍調査事業推進:以下参照」を継続してお願いしてきていいますが、その「地籍調査事業」を実施する上でも大きな障害となるのが「自農閉鎖地」です。
 私の住む悠久町の通称「お山:悠久山公園」一帯には多くの「自農閉鎖地」が存在しています。
 「自農閉鎖地」は戦後間もなく行われた農地改革や開拓事業及びその後自作農創設のために国が直接買収した土地で、売り渡し等が行われなかったり、あるいは売渡が行われたが正式な登記が行われなかったりしため登記簿を持たない、当然地番ももたない土地となっています。国が買収した土地ですので、管理者は国ですが通常は県や農業委員会が管理しています。
 8年前、買収したが正式に登記されていない「自農閉鎖地」の登記の仕事に関わった事がありますが、農業委員会事務局の方から県庁の倉庫を訪問してもらったりして、相当数の資料を探し作製し、辺り周辺を測量し、そして隣接地全ての方から境界確認の印鑑をもらい、多額の経費と長時間を要した事がありました。
 当時、たまたま別の仕事で測量しておりましたので、本人の測量調査に対しての負担は割合と少なくて済みましたが、丘陵地にある約1000?の土地を正式登記するために要した経費は60万円も掛かってしまいました。
 今回またしても自農閉鎖地に関わる問題が地元から提起されたので、行政一丸となって解決に当たって欲しいとお願いしました。
 市役所の担当者によると長岡市内には悠久山以外にも新組地区などにも自農閉鎖地が存在するとのことで、今後様々な問題が生じることが予想されます。
 上述した通り、戦後間もない時に措置された土地ですので、その土地の変遷や歴史を知っている人は時が経つに連れ亡くなってしまいますので、出来るだけ早めに取り掛かり解決しなければなりませんが個人では手を付けられる代物ではありません。
 市役所も農業委員会も県庁もそして法務局も行政一丸となって、これらの土地問題を早期に解決する体制作りが強く望まれます。
 ☆地籍調査:国土交通省のHPhttp://tochi.mlit.go.jp/home/c_frame.htmより抜粋
地籍調査、土地分類調査、水調査と並び、国土調査法に基づく「国土調査」の一つであり、主に市町村が主体となって、※一筆ごとの土地の所有者、地番、地目を調査し、境界の位置と面積を測量するものです。
 「地籍」とは、いわば「土地に関する戸籍」のことです。
 我が国において、土地に関する記録として広く利用されている登記所に備え付けられている地図は、その半分ほどが、いまだに明治時代の地租改正時に作られた地図(公図)などをもとにしたものです。公図は、境界、形状などが現実とは違う場合があり、また、登記簿に記載された土地の面積も、正確ではない場合もあるのが実態です。
 地籍調査が行われると、その成果は登記所に送られ、登記所において、これまでの登記簿、地図が更新されることになります。更新された登記簿、地図は、その後の土地取引の円滑化や行政の効率化に役立つことが期待されています。