お墓参り

hiroshikaro2008-08-13

 今朝早起きをして家族皆で本家のお墓掃除をした。墓の上から水を掛けたわしでごしごし、そして雑巾で拭き、ローソクの垂れを竹べらで綺麗に取り去っり、1年間の汚れをすっかり綺麗にした。なんだかお墓もすっきりし喜んで居るように見えた。最後に皆で手を合わせ、頭の中で墓の中に眠る先祖の思い出を思い浮かべながらお参りした。夜には改めてローソクと線香を持ってお参りする予定である。
 家族で墓掃除をし、手を合わせ、先祖のことを語り合うことで、自らの根っ子を確認できる。つまり墓参りは日本の伝統文化であると思う。
先祖崇拝をモットーとした農耕民族である日本人は「自らの根っ子」が何処にあるのか?が昭和年代までは大変重要なことであったように思える。しかし、グローバリズムが進んだ昨今では、人の移動も激しくなり、自らのルーツ・先祖は何処に居たのか?は余り関心が持たれなくなったのは残念だ。
 最近、あるお寺の墓地新設のお手伝いをしている。以前は山の斜面に転々としてあった墓が先の中越大震災で大きな被害を受けたので、境内に近い平場の空き地に墓を移転したい。加えて、墓参者も高齢化し、なかなか山に登るのも困難になったので、駐車場に近い平らな場所に墓を移転したい。とのことから今年中に新たに30基程の墓を建設できる墓地を造成したいとのことである。
 被災したお墓も幾つかは全く手つかずで放置されおり、また、震災以前より墓参者も全く無く、連絡先も不明の無縁墓も増えて来ており、その処遇に苦慮しているとのことであった。「先祖なんか?墓なんか?墓参に行けばお寺に多額の永代供養料を納めなければ?」との考えから放置されている墓も少なくないと思う。そのようなことから、今回新設する墓地には無念墓のお骨も入れられるような共同墓の建設も予定されている。
 墓を守ることで、先祖を大切にする心を育てる。手を合わせ亡くなった先祖を思い出し、自らが今日あることに感謝する。それが大切な墓参の意味ではないかと思う。
 是非、自分が亡くなった後も家族が1年に一回自分の墓の前に顔を見せてくれるよう今から準備する意味においても、この時季に家族全員で墓を掃除し、墓参することを今後も継続して行きたいと思う。