福田さんの辞任

 昨晩のテレビはみな福田さん辞任会見、そして関係者や一般市民の訳の分からない談話ばかりでうんざりした。
 首相辞任はイコール内閣総辞職ではないかと思うが、先般新たにスタートした内閣であり、その中でも物議を醸し出す大臣がおり、その対応も決まらない内に、総理大臣の辞任、内閣の総辞職である。
 最近は何故か1人だけが悪者に仕立てられ「人身御供」のように扱われている。つまり福田内閣が悪いのではなく、そして母体である自民党が悪いのではなく、只単にリーダーである福田さんのみが悪いのだから、福田辞任という言葉で片付けているようにしか思えてならない。
 強い者が弱音を吐くとそれまで黙っていた者までが一挙にいじめ、足引っ張りに走るのを見るに、日本は「いじめの国」のように思えてならない。
 今回の福田さんの突然の辞任は国政を預かる最高責任者としてあってはならない、してはいけないことだと思う。しかし、決して福田さん一人がこのような事態を招いた張本人ではないのに、何故か福田さん一人を悪者に仕立て、今度は福田さんと同じ「狢:むじな」であり、福田さん同様の責任を取らなければならないはずの自民党幹事長の麻生さんへの次期総裁、次期総理の待望論がぶちあげられていることは、正に馬鹿げた話である。
 「今回の突然の辞任は、自民党総裁選挙を民主党の党首選にぶつける」とかという話も浮上しているが、いつものことだが政治のことより政局・選挙のことばかりを考えている政治家では、日本の政治を正道に戻すことは出来ないと思う。
また、マスコミも現在の状況がおもしろいと見え、興味本位の報道ばかりをして民意を正道に導くような報道はしていない。
 2年続けて総理の突然の辞任「劇」を見て、正に今の日本はどうかしているとしか思えてならない。地球温暖化による異常気象よりも、人間、そして日本人が既に異常気性になっていることに早く気づかなければならない時と思うが???