土と風の舎

hiroshikaro2008-09-06

 昨日午後、園芸福祉活動の仲間である渋谷さんが中心になって経営する埼玉県川越市にある「土と風の舎」の活動フィールド:畑「小江戸ファーム」を見学し、その後、活動メンバーの方々と行政関係者も含め意見交換をしました。
 NPO「土と風の舎:http://tutitokaze.blogzine.jp/」は7年程前から園芸福祉をテーマに活動を開始され、農家の方に代わって耕作するということではたけ30アールを使わせてもらっているとのことでした。
 小江戸ファームでは、0歳から10歳までの子どものいる親子や58歳以上の方々を対象にした農と親しむ各種イベントを実施すると同時に、近隣の主婦の方々でハーブを栽培したり、また同好会的なグループでタラの芽やぜんまい、アケビ、自然薯、茗荷等の山菜を栽培したりし、そして栗の木も何本もあり、30アールの畑がアイデア一杯に活用されていました。

 イベントの募集に関しての広報宣伝、取り纏め、当日の実施の問い合わせ先は地元の公民館が担当してくれるとのことでしたが、イベント自体に対しての経費的な行政支援はほとんどないとのことで、参加者の実費負担、それに関わる人件費はNPO会員のボランティアそしてNPOの事務運営は渋谷さんのボランティアとのことで、今後の継続的な活動に不安があるように思えました。
「土と風の舎」のように現場で具体的な活動をしているものに対しては、なんら行政からの経費的支援がないのに、それらの広報や受付をしている人たちは市職員として保障されているのだから、もっと行政としてNPO活動に対して物心両面の支援をしても良いのではないか?と思いました。
 これからのコミュニティの推進、福祉、教育等の現場対応は、行政:公務員では人件費の問題でなかなか出来なくなると思います。それに代わって市民活動を担って行く時代になると思います。

そういった意味では、行政としてどのようにNPOや市民活動団体と付き合って行くかが今後の課題になるかと思います。
創成期はやる気のある人材が手弁当で事業を推進するのが常です。しかし、それを継続する為には、それを担う人材の養成と共に経済的な支援が必要であると思います。最近は指定管理者制度やPFI等の手法により行政直営ではなく、民間に施設や事業経営を委ねるケースが増えてきていますが、そこまで行かなくても、土と風の舎のような団体、活動に対して行政として良い仕事・活動をしていると評価するだけではなく、より具体的な支援をしなければ団体・事業の継続は難しいと思いました。
 それらのことをきちんとすることが真の市民協働の推進ではないかと思いました。