過疎法の改正

hiroshikaro2008-09-23

 現在開催中の長岡市9月議会で「過疎法改正に向けた意見書」の提出について昨日関係者で協議した。
 「限界集落:就学児童より下の世代が存在せず、独居老人やその予備軍のみが残っている集落」という言葉が使われるようになったのも近年の話ではあるが、過疎は昭和の高度経済成長期からの大きな問題である。
これまで過疎対策として農山村の生活環境の改善・整備が行われてきており、農林水産省建設省(現在の国土交通省)と同じ内容の事業例えば集落排水:下水道 整備事業を農山村、漁村向けに実施してきている。
しかしながら、その施策の成果が現れないまま現在に至っており、10年以内に消滅してしまうであろうと考えられている「消滅集落」が全国に400以上もあるとのことだ。
 昨今農水省はじめ有識者は農村の持つ機能を「豊な自然に恵まれ、米を初めとする農産物を生産し都市部に対して食料と水を供給している。」と評し、農村の維持、農業保護を唱っているが、農村がこれまで果たしてきた一番の功績は、都市部に対して、多数の優秀な人材を送出し続けて来たというフレーズが欠落しているのではないかと思う。
 昔田中角栄氏は「東京人のルーツは田舎にある、多数の東京人の出身地は新潟である!」と言っておられた。
自然環境に恵まれ、生きる物として真っ当に育ってきた田舎人、農村人は素晴らしい素質と性格を備えている。
 農村では、清らかな水と豊な自然に育まれ旨い米が取れるというように、豊な自然の中、旨い米や水を飲んで育った人は、上手:うまい人材=立派な人間に育つのは当然であると考えるのは自然であると思うが、田舎人の奥ゆかしさ?引っ込み思案なのか?農村が都市部の人材バンクであったということを力説する有識者は残念ながら多くない。

 過疎化を考えるに、まずは、農村に働く場を創設することが大切である。働く場とは工場でも店舗でなくても良い。現実として農業という生業が存在しているのだから、優秀な人材が自由に農業に携われば良い。
しかし、現実は農業を一生懸命勉強し農業に携わりたいと希望する若き青年を弾き出す「農地法」という時代錯誤甚だしい法律があるために、若い人材が農業に参入出来ず、農村には若き血は入って来ない状況を招いていることが、そのことが過疎化の大きな原因であると思う。
 これまで過疎化対策は、人の住めるような生活環境整備に力を入れてきたが「人が居なくなるのだから、人が来るようにする、来るようにする為には、生計を立てられる生業を創設する」そのことにきちんと焦点を当てた政策を早急に実施すべきであると思う。
 お金のかかるインフラ整備ではなく、優秀な人材が活躍できるソフトのインフラ整備が必要である。

よって、早急に農地法の改正を行い、若くやる気にある人材が農業にどんどん入れる態勢作りをすることが、過疎化問題解決の糸口になるかと思うが?