亀田郷土地改良区

hiroshikaro2008-10-01

 土地改良事業の研修で、昨日亀田郷土地改良区の事務所を訪問してきました。
信濃川阿賀野川、そして小阿賀野川に囲まれた地域約1万1千ヘクタール(110平方キロ)は、昔芦沼であり、胸まで水に浸かり、動くのもやっとの状況で田植えをしたり、稲刈りをしたりしていたとのこと。戦後、鳥屋野潟から信濃川に至る排水路が整備され、鳥屋野潟に集まる水を信濃川に排水するためのポンプ場:親松排水機場が整備されたお陰で、肥沃な稲作地帯が完成しました。そこに至るまでの農家や関係者の並々ならぬ苦労の歴史のビデオを見させてもらい大変感激しました。

現在、鳥屋野潟の水面は海抜マイナス1.2mとのことで、今もたくさんの農業排水、そして都市の雨水排水が鳥屋野潟に集まり、集中豪雨に襲われると浸水する箇所もあるとのことでした。

現在の高速道路やサッカーのワールドカップの会場となったビッグスワンイオングループの大型ショッピングセンターなどは、この亀田郷土地改良事業:排水事業が実施されなければ現存しないもので、農業の土地改良事業は、農地が造成されると同時に、都市が大きく郊外に拡大するためにも大きく寄与してきた事が理解できます。
 「農業はいらない、土地改良事業のような公共事業もNO」と云う昨今の世論ですが、現在あるのは農業のお陰、農を大切にする気持ち都市住民始め全ての国民が持たなければならないと思いましたし、土地改良事業の重要性を痛感しました。