変わった農水省

 昨日3年振りに東京霞ヶ関農林水産省を訪問した。以前は国の省庁の中で一番開かれている省として、一般市民が地階の売店で買い物をしたり、1階ロビーでは市民向けの展示会やイベントを開催したりと自由に出入りできるのが農水省だったのが、今は全ての出入り口は正にJRの改札口そのもの、まずは、カウンターで申請用紙に氏名、所属そして訪問課、用件を記入し身分証明書と一緒に受付に提出すると、首から掛けるICチップ?入りのカードが渡される。それをゲート前のIC?認識板に翳すとゲートが開く仕組みになっている。地階の売店はコンビ化し様変わりし、省内の紙ごみは全てシュレダーを通されペレット状になっているのを見て、変わってしまった農水省にがっかりした。
 度重なる大臣交代、そして偽装、薬物混入、汚染米等、次々と生じるスキャンダル、情報漏えいを心配しての管理強化とのことであるが、ますます霞ヶ関が庶民の生活から離れてしまい、現場を知らない、現場を持たない省になり、そこで働く職員も只機械的に働く労働者となってしまうような懸念を抱いた。
 国の役所は自らの「省益」を守るのではなく、国を守るのだ!という気持ちを思い起こして欲しいと思うと同時に、現在噴出しているスキャンダルは外部からの指摘で発覚しているものではなく、内部告発によるものが殆どである状況から、外部からの進入を管理するよりも内部管理、つまり働く人たちのモラル、公務員としての意識向上に努める事が「いの一番」ではないかと思うが???