九州国立博物館とアクセス

hiroshikaro2009-01-30

 太宰府天満宮に隣接した土地に開設された九州国立博物館は、平成17年10月のオープン以来、沢山の見学者で賑わっている。
 特徴は、既存の東京、京都、奈良の3つの国立博物館が持っていなかった「交流と教育普及」正に現代風な博物館である。
 体育館や屋内プールを思わせる偉容に大きな1個の建物に、それぞれ役割を持ったフロアーがある。
 展示方法も前後左右360度から見ることができるような工夫がなされていること、そして敢えて順路を設けずに、自由動線を作ってあるとのことも他の3つの国立博物館にはないコンセプトであるとのこと。
 年間700万人もの観光客が訪れる大宰府市、ほとんどのお目当てが学問の神様菅原道真を祭っている「太宰府天満宮」。九州国立博物館は、その天満宮に隣接するということで、天満宮、新しい国立博物館との相乗効果で現れ、多くの見学者が訪れている。

しかし、今回太宰府を訪問して思ったことは、都心部から5分と日本で一番利便性が高いといわれる福岡空港へ、乗り換えなしに直接アクセスする公共交通手段が存在しないことだ。
福岡空港へ行くには、まず博物館から徒歩10分で西鉄太宰府駅へ、そこから普通電車で西鉄二日市駅へ、そしてそこで特急に乗り換え福岡天神駅へ、天神では改札を出て徒歩5分で地下鉄空港線に乗り換え、そして空港駅へ、九州国立博物館の玄関を出て1時間も要する。運賃は西鉄390円、地下鉄250円の計640円もかかる。
因みにタクシーで行くと西鉄太宰府駅前から30分、3,900円と表示されていたがマップファンで調べてみると距離は僅か15キロ30分の道のり、何故バス路線1本を開設出来ないのだろうか?
説明案内をして呉れた博物館の広報担当者に聞いてみたが、博物館としても西鉄にお願いしているが???との返事であった。
西鉄の鉄道線を使うメリットを自分なりに考えてみると、
1. 既存の鉄道線を有効に利用出来る。
2. 福岡天神で乗り換えるので、その際に駅ビル等で買い物をしてもらえる。
3. 西鉄太宰府駅を利用するので、太宰府の参道を通らなければならないので、参道の両側にひしめく店舗の売上が確保出来る。

等が考えられる。3番目の件については、敢えて九州国立博物館前からバスを発車させなくても、西鉄太宰府駅から発車させれば、見学者も買い物出来、店も安泰ではないかと思う。
早くスムーズに乗り換えなしで、プラス格安なアクセスであると思われる直行バス。何故運行出来ないのか?今時の公共交通機関の対応は理解出来ないことが多過ぎる。誰のための公共なのか?未だ大きな疑問である。どなたか教えて頂けないでしょうか?