一升瓶がなくなってしまう!

P箱

 最近一升瓶の回収箱であるP箱の流通が悪くなり、P箱が不足し一升瓶の回収が出来なくなってしまっており、一升瓶も消えてしまうのでは?との話を瓶回収業者の方から伺いました。
 清酒と云えば一升瓶、その一升瓶も重い、割れる、大きすぎて冷蔵庫に入らないとのことから、紙パックに取って変わられる傾向にありますし、高級清酒などは4合瓶のものが多くなったようで、正に現在は一升瓶の危機的状況です。清酒王国新潟に於いてそのような状況ですから、他県ではもっと深刻ではないかと思います。
 長岡市では以前から「瓶、缶、ペット」と一緒に回収し、ゴミ回収車の有効利用という観点から、それら資源ゴミは、パッカー車にそのまま放り込まれる訳ですので、生き瓶(リターナブルで使える瓶)はたまったものではありません。結局パッカー車の圧力で傷つけられたり破壊されてしまい瀕死の瓶になってしまうのが殆どで、長岡市の分別工場:リサイクルプラザから回収され回収業者に持ち込まれる瓶は、殆どが傷ついていて再利用リターナブルには堪えられないものが多いとのことです。
 瓶は環境の優等生、ビール瓶であれば10回くらい繰り返し使える優れもの。その瓶が回収方法、そして回収環境の悪化に伴い、生きていけなくなってしまった日本の効率性ばかりを求める流れに大きな疑問を感じます。 
 一升瓶のラベルも以前は澱粉糊で貼られており水洗いすれば容易に剥がれたものが、最近は化学糊を使っているので、なかなか剥がれず、2度3度洗っても剥がれず汚れが残るので、勢い、清酒会社は新瓶を使ってしまいリターナブル瓶の出る幕も少なくなってしまったとのこと。
 MOTTAINAIが世界共通語になりつつあるのに、その言葉の本家の日本では「もったいない」の精神が忘れられてしまっていくような感じがして悲しくなります。
 経済性、効率性ばかりにとらわれることなく、限られた資源の有効活用についてもっと、もっと皆で考えるべきではないかと思います。