G20と外交

 これまではG7とかG8という単語が中心であり、そのG8が世界を動かしている様に思えていたが、昨今はG20という単語が気になるようになり、現在ロンドンで開催されているG20の首脳会議(金融サミット)の内容が、今朝の朝刊の1面を飾っている。
 G20の構成国・地域は以下の通りで、G8に比べ当然加盟国が多くなった分、アジア、アフリカ、中南米、そしてオセアニア諸国なども入っており、グローバル化し、今後世界協調していかなければ経済も地球環境も守れないという状況を、G8の面々は漸く理解したのだと感じた。
 今後はG8よりもG20が主導権を握り、世界をリードしていくと同時にG30、G50というように平和維持のための国連同様、世界の全ての国々が参加しての経済、環境等を協議する場:会議が必要になってくると考えられる。
アジア:6カ国 日本、大韓民国中華人民共和国インドネシア、インド、 サウジアラビア
オセアニア:1カ国 オーストラリア
欧州:5カ国+連合 ドイツ、イギリス 、フランス、イタリア、トルコ、欧州連合
ロシア
北米:2カ国 アメリカ合衆国、カナダ
中米:1カ国 メキシコ
南米:2カ国 アルゼンチン、ブラジル
アフリカ:1カ国 南アフリカ共和国

 そのような中、現在の日本の世界的位置はどうか?
正にヨーロッパの世界地図そしてマルコポーローの時代の如く、極東:ヨーロッパの地図では一番左端に位置している遠い国といった感が否めない。
 30年ほど前に小生がドイツへ行った時の日本は極東の国ではあったが、その辺境の国から、自動車やカメラ、テレビ、ビデオ、時計、コンピューターなどありとあらゆるハイテク製品がヨーロッパに流入しメードイン ジャパンこそNo1であり、それを作る日本人もNo1といった感があった。
しかし、昨今の経済では日本製品に取って代わって、中国、韓国、香港、台湾、インドネシアそしてインド製の製品が幅を利かすようになり、日本の地位は沈下してきているように思える。当然、それらの製品を輸入しているヨーロッパの世界に於ける位置も沈下しているが、その対応策としてヨーロッパは、ひとつの国という枠組みではなく既にEUという枠組みを作りだしている。
 日本もEUを見習い、近隣諸国との連携、連帯を図らなければならなにのに、経済大国である日本がリーダーシップをとって、そのような枠組み作りをり呼びかけられない日本の現状は正に憂うるべきことである。
 国内の政局・選挙にばかりエネルギーを費やして、大切な外交、隣国協調、世界経済に頓着のない政治では、小松左京が書いた「日本沈没」の日もそう遠くはないように思える。
 まずは、アメリカにおべっかを使い、ある欧州の1国の政策を非難するような人材ではなく、韓国、中国、台湾、そして朝鮮等の隣国との協調外交に汗をながす人材を選択しなければならないと思うが??