みんなのリズム

hiroshikaro2009-04-22

 先般の信濃川河川敷の畑に於けるじゃがいも植え付けイベントで興味深いことを発見しました。
私と同じ年代の大人は、兎に角効率よく速くやろうということで、一人でどんどん種芋を並べて行きました。
子どもは、じゃがいもを手にとって確かめながら、これ位の幅で良いのか?これ位の深さで良いのか?ゆっくり植えて行きました。
手伝いに来てくれた爺ちゃん、婆ちゃんは、皆のやるのを優しく見ながら、人と一緒に植え付けて行きました。
障害を持った人達は、子どもと同じように、試行錯誤しながら植えて行きました。
大人のリズム、子どものリズム、高齢者のリズム、障がい者のリズム、みなそれぞれのリズムがあることを改めて知ることが出来ました。
家でもしばしば妻や子ども達と一緒に仕事をしますが、私のリズムに合わせるよう急がすのが常ですが、今回このようなイベントに参加し、人のリズムを理解し、そのリズムも大切なリズムであるということを認識しました。
 さて、現代社会のリズムはどうでしょうか?大人のリズムばかりが幅を利かせスピードや効率ばかりが優先され、遅い、ゆっくり、丁寧などという言葉は脇に追いやられているように思います。
 ゆっくりの中に真実があります。人間はゆっくりで生まれ、そして大人で速くなり、最後はゆっくりで死んで行くのですから、人生の半分はゆっくりの筈なのに、一番精気に満ち溢れている者:所謂大人が世の中を仕切っているので、自分の過去、そして将来を見失いスピードや効率ばかりを云っているのだと思います。
 「ゆっくり」「遅い」を批判するのではなく、それを優しく受け入れてやるだけの器量を持つことが出来るのが強い大人であるべきなのに、ついつい弱い者に色々なことを強いているのでは現実ではないかと思いました。
 老いも若きもそして障害を持っている人も、誰もが楽しく幸せに生活するためにも、我々大人は色々な世代、立場の人達と交流することが大切であると思いました。
 大人社会の解体・改革が必要だと思います。