裸の付き合い

福島県新野地温泉

 昨日のテレビは何処のチャンネルを回しても草薙君の裸ニュースばかり。何故家宅捜索までするのか今の時点では不明だが?おかしな話だ!
ぽかぽか陽気となり、新芽がでる時季ともなれば誰でも開放的になり、日頃身につけている裃(かみしも)を脱いで、本来の自分を取り戻したいと考える人も多いと思う。
先週福島へ行った帰り道、湯煙が立ち上り、温泉独特の硫黄の臭いに誘われて一寸「ひとっ風呂」浴びてきた。
快晴でそして開放的な露天風呂、正に天国へ行った気分だ。知っている人が一人も居ないのも良かったのか?上がってみれば1時間弱の時間であったが、時間にしばられることなく、ゆっくりとお湯につかり温泉を楽しんだ。

途中でライダーのグループが大勢で押し寄せてきたが、トラブルもなく、それぞれ譲り合い、狭い温泉スペースでそれぞれ裸の付き合いを楽しんでいた。
昨今の日本社会はとかく表と裏があり、そして利害関係の中心付き合いである。通常大人の世界では、人を職業や肩書き役職などで見て付き合うことが殆どであるが、たまには、みな裃を脱いで裸になって一緒に温泉につかるのも一つのコミュニケーションではないかと思う。酒を飲んで支離滅裂になってから裸になるよりも、まずは、裸になって温泉につかり、そして度を過ごさないで杯を交わすことが大切なのではないかと思うが。
考 えれば温泉旅館には浴衣という非常に素晴らしい「道具」がある。裸で温泉につかれば皆同じ、そしたら皆同じ浴衣を着て和気藹々というのが昔から伝わる日本人のやり方なのではないかと思う。
行楽シーズンを迎え、温泉を楽しみながら日頃のコミュニケーションのあり方を再考してみたいと思う。