仕事第一優先と子どもの教育

 日本人、特に日本男児は、はこれまで家族や家庭のこと、そして自分のことは二の次にして、仕事を第一優先してきました。
 また、昨今の経済事情を反映して「リストラ」や「派遣切り」などが横行していますので『先ずは仕事を第一優先にしないと、経営者に睨まれ、いつ何時生活の糧を切られてしまうか?』という不安が先立ちます。
 労働組合社会党が強かった時は、首を切ったり労働者を虐めたりすれば、組合が文句を言いましたが、中曽根総理の時の国鉄の民営化から始まった労働運動、労働組合の解体政策により、労働者の権利や主張が殆ど通らなくなった現在のこのような状況になったということを認識しなければならないと思います。
さて、仕事第一優先の現代に於いては、当然家族や子どものことは二番目となります。二番目といっても、これもまた大切なことで、親は仕事の合間も縫って対応しなければなりません。
 結局子どもの学習塾やスポーツサークルなどはコンビニと同様、きちんと親が対応できる時間帯である夜間や休日に集中してしまいます。
親は子どもの送迎の対応、そして塾やサークルに支払う月謝を稼ぎ出すために忙殺され、学校のことや地域の事などに時間を割くことが出来ないというのが現状です。
学校のことは先生に、地域のことはリタイアしたボランティアの人に、そしてその他対応できないことは行政に任せておけばという『他力本願的』な思考から現在の子どもの教育を取り巻く様々な問題が生じているのではないかと思います。
現在の仕事優先の社会を改め、人を大切にする社会にしなかればならないことを皆で考えなければならないと思います。
折しも今日は憲法記念日基本的人権」についてもう一度考えてみたいと思います。
【参考】
日本国憲法 第11条
国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。
基本的人権とは…
「人権」とは、誰もが生まれながらにして持っている権利であり、幸せに生きるために、なくてはならないものです。
私たちは、誰もが幸せに暮らしたい、人間らしく生きたいと願っています。
そのために、例えば
 自由にものが言えること
 お互いの合意だけで自由に結婚ができること
 教育を平等に受けられること
 働く権利があり自由に職業が選べること
 健康で文化的な生活が送れること 他などが必要です。
これらの権利を総称して基本的人権と言います。