[国際]長岡日独協会総会

マーチン・ポール氏

 昨晩は長岡日独協会の総会が開催されました。総会に引き続き在京ドイツ大使館マーチン・ポール参事官より『ドイツでのワークライフバランス』と題して1時間講演をしてもらいました。概要は以下の通りです。

  1. 古代・中世は、「働くことそして休むことの意義(6日間働いて1日休む)」は聖書に記載されており、それに従って働き休んでいました。
  2. 産業革命後は機械化が導入され仕事も過酷となり労働条件が悪化しました。つまり産業革命により労働と休暇に関する「教会の考え方」と「企業の考え方」が相反するようになり大きな社会問題となってしまいました。鉄拳宰相ビスマルクの時代に国が労働行政に介入し、労働時間の制限や若年者や女性の保護を目的に「労使による労働協約の締結」や「労働者の休暇に関する権利」などを法制化しました。
  3. 近代は労働市場、経済がグローバル化し「技術の進歩に追いつける人」と「追いつけない人」とに2極分化し、仕事の出来る人に仕事が集中し、出来ない人は最悪失業してしまう状況となりました。なお、これら失業者に対しては、国の責任の元職業の教育訓練を行っています。
  4. 休むことは決して怠けることではなく、次の仕事へのリフレッシュであるり、人生をどのように自由かつ充実したものとするかは、労働と休暇の関係が大きく左右しているとういうことで纏められました。

 ドイツでは労働と休暇のとらえ方が日本に比べきちんと定義づけられていると思いました。充実した講演会となりました。

古民家再生の建築家:カール・ベンクス氏と