生き残り社会?

 小泉さんが首相を務めた自分から「生き残りを掛けて〜〜〜」というフレーズが頻繁に使われるようになってきた。
 何故、『人間社会』が『動物社会』のように「生き残り社会」とか「弱肉強食社会」とかと比喩され、弱い物を虐める社会になってしまったのだろうか?
 人間が動物と大きく違うところは「言葉を発し、物事を学習すること」ではないかと思う。
 それなのに何時から「強くなければ生きていけない」などと動物社会の理論を持ち出し強い者の理論を展開するようになってしまったのだろうか?
 人間が動物から進化したことの意味は、弱肉強食社会から脱皮したことであり、弱い者でも一緒になって生きられる社会を築くことができたことが『人間たる証』である筈なのに、そのことを度外視して、正に現代は「弱肉強食の社会」で強者の理論のみがまかり通っている。
 確かに人間が発展、発達するために適度な競争はあるべきことと思うが、獣の様に競争に勝たなければ生き延びられない『社会の敗北者』というレッテルを貼られてしまうことに、皆疑問を感じるべきであると思う。
 弱肉強食の理論でお互い競争し合い弱い者を駆逐し、人口を減らしてしまうことは、これまで人類が築き上げてきた「人類の知恵」ではない筈だと思うが?