小林克太郎さんからの報告

 9月12日イベントの報告が小林克太郎さんから届きましたので、掲載させてもらいました。

 実行委員小林克太郎です。9月12日の除草とイベントに参加しましたので、報告させて頂きます。
 朝からの雨で、私が久し振りに参加すると神様が試練を与えるのかなぁと懺悔の気持ちで8:00管理棟に集合しました。
 今日は雨なのでうどん打ちを中心にという家老さんの一言に家老さんが神のように映りました。外はずっとシトシトと時にゴーゴーと降っていました。
 その中で近藤さん、千秋の木下さん、利用者の方が2名、片山さん御一家と親子ペアと全部で10名の参加でした。
 うどん打ちは初めてです。中力粉1Kgに450ccの食塩水を少しずつ足しながらこねて行きます。みんな同じ材料なのにそれぞれの班で違う状態になるのが不思議です。私も千秋の利用者さんと交替で捏ねますがなかなかうどんになりません。それぞれの班に家老さんがアドバイスするとこれまた不思議にどの班も立派な麺の元が出来上がりました。しっとりさせる為に1時間ほど寝かせ、その間は雨が上がっていたので、1時間ほどサツマイモの蔓を広げる作業を行いました。
 帰ってくると麺の元がしっとりとしており家老代表がヨーロッパで購入してきた製麺機で麺作りです。片栗粉をまぶし、麺の元をのばしてハンドルを回すとうどんの出来上がりです。大きな鍋にお湯を沸かして麺を放り込みます。ゆで上がり浮いてきたら水で洗って完成です。
 次は、お待ちかね流しうどんの始まりです。家老代表が用意してきた竹づつを皆で囲むとゆで上がったシコシコのうどんを家老さんが上から流します。みんなは歓声をあげながらツルツルシコシコのうどんを竹づつからすくい取ります。時にはグミやチョコも流れて来るので油断は禁物です。
 しかし、そのうどんの質にびっくり仰天でした。埼玉で購入した地粉と市販の中力粉の二種類を作ったのですがどちらも腰がありつるつるで最高のうどんでした。水沢うどん等有名なうどんに勝るものでした。特に地粉は香りまでしっかり麦の良いかおりがしていました。昔はお客さんが来ると蕎麦とかうどんを打ってもてなしたという話を聞いた事がありますがこのうどんを食べてなるほどと思いました。大切なもてなしには手間を惜しまないと言う事です。(今回のイベントで家老さんは来た人をもてなそうと100人分のうどんとお茶を用意されていました。)
 市販のうどんのイメージを今までうどんと思っていた自分はいかに本物を知らなかったという事です。生活に手触りがなくなってきている事にどこかで歯止めをかけないと本物がわからぬまま我々の前からうどんも蕎麦もご飯さえ消えてしまいます。市販のやわらかいうどんしか知らない子にとってうどんは当たり前にやわらかく少し太い麺というだけでしかないのです。今回のうどんは簡単にできるのに市販のうどんなどより数倍美味しく脱帽でした。
 家老さんに貰ったレシピで遊びに来た友人や妻や子供にも打って食べさせてやりたいと思いました。粉と水と塩でこんなに美味しいものができるなんて目から鱗の一日でした。家老さんが以前ドイツに駐在していた時にも流しうどんをやってドイツの人を驚かせたとの事です。その時、日本では食事のたびにこうやってみんなが流して食べるんだと言ったらドイツ人の目が点になっていたとか・・・・・「農」とはそういうものなのですね。今度手打ちうどんのイベントには是非とも参加され体験してみて下さい。