稲荷の不思議

稲荷様本殿

 稲荷様というと「狐」そして赤い鳥居を想像します。伏見稲荷や我が長岡市越路にあります宝徳稲荷等は、大きな社殿と社に寄進された清酒の4斗樽が沢山並べてあるのがとても印象的で、当然、稲荷様は仏様ではなく神様であり、お参りする時は神式で拍手するものと思いきや、愛知県の豊川稲荷曹洞宗のお寺に祭られた「お稲荷さん」と聞いてびっくりしました。
 写真の通り日本五大稲荷は、
 神社に祭られている、茨城県笠間稲荷、京都府伏見稲荷佐賀県祐徳稲荷の3つと、寺院に祭られている、岡山県最上稲荷豊川稲荷の2つを併せて云うとのことでした。

 豊川稲荷は、最盛期には年間6百万人もの参拝客が訪れ大変賑わったとのことですが、近年の不況や日本人の信仰離れ等の理由で、その数も半分以下になったとのことですが、新年の初詣には100万人を越す人出とかで、豊川市最大の観光地であることは今も昔と変わらないとのことでした。

 ガイドさんからは「曹洞宗のお寺さんというネームバリューではなかなか人は集まらないが、お稲荷さんが併設していれば、大勢の参拝客で賑わことを目的としているのでは?」とお話がありました。つまり「人寄せパンダ」ならぬ「人寄せキツネ」の役割を持っているのかなと思いました。豊川稲荷の本殿は宗派を問わない長野市善光寺の本殿を模して建造されたとのことでも、そのことが伺えます。
 去る10月7日に襲った台風で寺内の大きな金木犀が根こそぎ倒されたり、青銅の灯籠が倒木で壊されてしまったりして修復・修繕工事でばたばたしていました。


 豊川稲荷にお祭りされている「ダキニシンテン」に対し、まず「オン シラ バッタ ニリウン ソワカ」という呪文を唱え、「家内安全、世界平和」をお願いし、最後に住所氏名を云ってお参りして来ました。