水商売

 今日は緑水工業の創立50周年記念式典の参加させてもらい、グローバルウォーター・ジャパンGWJ代表 吉村さんから「世界水ビジネス最前線と日本の水戦略」と題した講演を聴かせて貰いました。
 これまでの歴史の中で争い事(戦争)の半分以上は水の取り合いが原因とう切り口から講演が始まりました。
 日本は瑞穂の国と云われる通り、水には恵まれており、九州や四国などでは何年間に1回の割合で水不足や断水などといった問題が起こりますが、我々新潟県は冬の降雪などもあり、これまで水不足で悩んだことはありません。しかし、逆に雨が多過ぎたり、雪が多過ぎたりして困ることはしばしばで、どちらかと言えば水は当たり前にあるもので、足らずを憂うることはなく、過ぎるを憂うことが通常です。
 しかし、世界的、地球的規模で水を捉えると、良質の水が文明が進めば進程足りなくなる傾向にあり、「21世紀は水の世紀」と云われる位、これから水、特に真水の重要性は増すばかりとのことです。
 既に世界的に水を扱う産業が急成長し、ウォーターメジャーといわれる企業がフランスや米国には存在しているとのことで現在100兆円を超す大きな産業として成長しているとのことでした。
 アメリカやオーストラリアに比べると日本の水需要はまだ少ないようですが、今後、中国やインドなど人口規模の大きな国の水需要は、凄い勢いで伸びているので、世界の水が足りなくなることは必至であり、それらの需要を賄うための新しい産業が今後発展するであろうとのことでした。
 日本の水道の品質や管理はは世界一、それらのノウハウを生かし、世界の舞台に参画すべきであるとの叱咤激励もありました。

 大学で農業土木を学び始めた際に先生から「生活用水、工業用水、そして農業用水で一番容量の多いのが農業用水で全体の3分の2を占めている」ことを教わりました。
 農業用水を節約すれば、良質な水はまだまだ確保出来る。そういう意味から農業の基盤整備をしっかりし、農業用水を節約し、その節約した水を生活用水や工業用水として山を越し、東京や関東に売り商売することも可能であると考えます。
 そうすれば現在迷惑物と思われている雪も大切な資源となり商品となるうると思います。
 雪解け水は植物が生長するには一番有効な水ともいわれますので、新潟の雪解け水を商品として販売することも「水商売」のひとつかと考えます。