三愛学舎

hiroshikaro2010-01-17

 ユニバーサル農園芸えちご の仲間6人で岩手県一戸町へ視察研修に行ってきました。
 最初の視察先は学校法人カナン学園 三愛学舎、この学校は養護学校高等部の本科とその上の2年間の専攻科がある計5年間の学校です。
 通常養護学校高等部を卒業年齢は18歳、その後障害者年金が貰える歳は20歳であり、この18歳から20歳までの2年間が障がい者本人そして障がい者の家族にとって難しい期間ですが、三愛学舎は平成8年に2年制の専攻科設け、それらの問題を解決しました。
 それ以上に、この2年間は、只単に障がい者の居場所を開設したということに留まらず、障がい者のにとって本当に大切な期間です。
 この2年間で「障がい者自身で伸びていけるような素地を身につけること」を目的に年間15週間、前期 4週間、中期 8週間、そして後期 3週間の計3回の現場学習をカリキュラムに入れてあり、事前学習→現場学習→事後学習を通じて、技術を教え込むよりも自分を強くすることを学ばせ、そして、自ら問題解決できる力を身につけさせることを目標にしているとのことです。

 校長先生のお話によれば、全国には350の養護学校高等部があるとのことですが、その内三愛学舎のように専攻科を設置している学校は僅か8校しかなく、その内公立は僅か1校(鳥取大学の付属高校)のみとのことでした。
 三愛学舎は、隣接する奥中山小・中学校との連携を実現しており、専攻部を修了した人達は、福祉法人カナンの園が運営する福祉工場「カナン牧場」はじめ通所授産施設で働き、そして地域にあるグループホームやケアーホームで元気で暮らしておられるとのことでした。
 教育と福祉の連携がきちんと出来ている、正に二重丸の養護学校だと思いました。
 それらの教育福祉を求めて、全国各地から家族で移住される方もおられるとのことで、私立の柔軟性、そして「障がい者の為の○○」をモットーに頑張っておられる関係者の方々に賛辞を送りたいと思います。

1月16日の専攻科の生徒の成人式の会場
三愛学舎 要項 三愛学舎学校要項.pdf 直