消雪パイプ

 長岡地域の市道、公衆用道路(国・県有の道路は除く)に消雪パイプを埋設する場合の長岡市助成分が、来年度より大幅に引き上げられることになり、新年度設置に向け、昨晩2つの地区で消雪パイプを設置するための関係者の会合に出席しました。
 高齢化、核家族化が進み高齢者だけでは機械除雪のブルドーザーやローダーが通った後の宅地乗り入れ口の排雪はなかなか難しく、多くの市民が消雪パイプの設置を望んでいます。
 しかし、個人で井戸を掘って消雪するには少なくとも150万円程の経費が掛り、加えて、維持管理にも相当の経費がかかるので、なかなか個人で設置するのは難しい状況です。
 また、これまでは配管工事に関しての工事費のみに対し、30%を長岡市が補助してくれていましたが、井戸の掘削工事やポンプ代に対しての補助はありませんでしたが、来年度からこれらを含めて経費の40%を補助してくれる予定ですので、市民負担が大きく軽減されます。
 しかし、新たな助成制度の導入で、近隣で競い合うように井戸掘りが行われれば、当然限られた地下水の争奪戦になると地下水位はどんどん低下し、井戸はどんどん深くなり、そして揚水ポンプの能力もどんどん大きくなり、結局はお金がなければ消雪出来ないという状況を招いてしまうことが懸念されます。
 昭和年代に比べると降雪量は格段に少なくなり、機械除雪の能力も格段に向上し、市民の利便性は増した筈ですが、逆に隣近所の助け合いなどのコミュニティはどんどん弱くなり、逆に自分だけ良ければ!との考えから乗り入れ口の雪をまた道路に排雪する人もいるため、勢い機械除雪は否定されがちです。
 このような状況、「○○しましょう!」等という市民のモラルに訴えるだけなく、除雪、消雪に関してのきまりを明確に定めないと、将来的に近隣地域に大きな禍根を残してしまうような感じがします。
 揚水メーター等を取り付け、揚水量に応じた費用負担をさせ、地下水の乱用を制止するような施策も必要かと考えます。