怖〜い話

 しんし新政クラブ主催で、11月11日に開催します「地籍調査は今なぜ必要なのか?」という講師、全国国土調査協会 地籍アドバイザーの掘川一さんと講演の内容打ち合わせで90分程意見交換をさせていただきました。
 その中で、最近の中国人投資家の日本の山林の買収の話は興味深くそしてそら恐ろしい怖〜いお話しでした。
 中国人が日本の山林を買う目的は?
1.「日本の土地は世界的に高いので、何時か土地が高騰するから」
2.「中国では私有地を持つことが出来ないので、私有地を持つことへのあこがれから」
3.「日本の山の水が美味しいから」
4.「その山の中を鉄道のトンネルが通ったり、山の上を高圧線が通ったりするかも知れないから」
 さて答えは1〜4どれでしょうか?
 答えは3の「日本の山の水が美味しいから」だそうです。日本の山の水は美味しくて、安全で安心し飲むことが出来から、将来日本の山水を中国で売り出そうと考えている投資家がいるそうです。
 さて、今の日本の山林、山はどうなって居るでしょうか?
 昔のように薪が燃料源であった時は、薪拾いに山に入り、倒木はきちんと処理され、山は知らず知らずの内に整備されました。
 しかし、燃料源がガスや電気に代わってしまい、また外材が安く手に入るようになった今、山に立ち入る人は殆ど居なくなり、また私有林に関しては、自分の山がどこなのか、どこが境界なのか分かる人は殆ど居なくなりました。
 実際、昨年亡くなりました私の父の所有である山林も、一度として山を訪ねたことのない私たちの世代は全く分からず、加えて頼りにすべき地図も正確なものはありませんので、所在地が分からないようであれば管理したり整備することすらできません。
 しかし、先に挙げたようにトンネル工事やスーパー林道の建設、高圧線の敷設、ガス管の設置等、何か公共的な事業が入れば、その事業で調査が行われ、その土地の所在、所有者等が明確になりますが、一体何時になったらそのような公共事業が入るかは見当すらつきません。
 よって、日本の山林はますます手がつけられなくなり荒廃が進み二束三文の土地となってしまい、日本人は見向きもしなくなりますが、中国人にとっては、その二束三文の土地が上述したようないくつかの理由でとても魅力的な土地になっているようです。
 さて、中国人が日本の土地を所有したら大変です。
 日本の土地の権利を動かす際には必ず地主、あるいはその関係者の同意・印鑑が必要となりますが、外国人が地主の場合、その同意を取ることは並大抵のことではなく、それら同意が取れなければ事業を進める事が出来ないのが日本の実情です。
 このように経済大国になった中国が、金に物を云わせ、日本の荒廃し安くなった山林を買い占めるようになってしまえば、日本はニッチもサッチも行かなくなってしまいます。
 そのためには、土地の正確な所在地、広さ、地目そして所有者を確定する『地籍調査事業』の早急なる実施が必要であるとお話しされました。
 また、山林の売買等についても、農地法のような厳しい縛りを定めなければ、不在地主(中国人等外国人)に買い漁られてしまい日本の国土は目茶目茶にされてしまう恐れがあります。
 今まさに日本の山林は大きな危険に晒されているというお話しです。