先進地視察研修1

谷川岳サービスエリアにて

 週末、群馬県高崎市倉渕と栃木県足利市を訪問してきました。
 最初に訪問したのは榛名山の中腹840mにあるエコル鳴石の佐藤農場。開拓村として戦後間もない頃に入植され、痩せて、狭い農地で農業だけで収入を上げるのは並大抵ではないことから、組合を結成し、有機農業に特化し、年間契約、宅配販売でがんばっておられました。現在の組合員は42人、年間販売額は2億6千万円とのことで、残念ながら後継者は育たないが、新規就農者が何名か入植しているので、地域の人口減少に寄与しているとのことでした。
 当然農薬を使わないので、虫や病気に対する様々な工夫をされておられました。また、都市住民、そして売り手であるスーパーの店員との交流事業されておられ、食農育や「作り手」「売り手」「買い手」の相互理解に努めておられました。



  ※遠く妙義山を臨むことが出来るお風呂

 2番目の訪問先は、昼食を兼ねての郷土料理の店「魚籠や」、古民家のお店は、屋内で焚く囲炉裏の煙で燻され、落ち着いた雰囲気、店主の新井さんのサービスで、日ごろは味わえない、ウサギ汁に始まり、ヤマメのみそ焼き、山菜や自家製の野菜の付け出し等を美味しくいただきました。
 新井さんは若い頃、スイスで1年間実習され、農業と観光、食育について学んで来られ、今の経営に大変役立っていると話しておられました。ひっきりなしにお客さんが出入りしおり、凄いな〜と感じました。


 3番目の訪問先は、倉渕フラワービレッジ、園芸福祉に創始者近藤龍良さんが経営されている農場、花苗栽培を中心に公園管理等の仕事も請けておられるとのこと。4年育て上げないと花が咲かないという「クリスマスローズ」を中心に栽培されておられました。時間のかかる苗、植物は、大手生産者は敬遠しているので、障害者の仕事に合っていると話されておられました。
 寒さ対策や強風への対策に苦労されているとのことでした。
 近藤さんの農場に隣接して倉渕クラインガルテンがありました。日本で最初のクラインガルテン、当初は大勢の利用者が首都圏から押し寄せ賑わったとのことですが、今は耕作されていない区画が随分目立っていました。新しい時は皆寄って来ますが、古くなれば自然と人足は遠のいてしまう?何か、人生に似ているような気がしました。

   ※出荷を待つクリスマスローズ

   ※空き地が目立つクラインガルテン